http://www.gizmodo.jp/2011/07/iphone_5500.html
http://www.metro.co.uk/tech/869373-iphone-5-fan-bids-to-land-first-handset-gets-40-000-worth-of-freebies
■概略
iPhone 5の列に並びます、で約500万相当のスポンサーがついたぞ!
未だ正式発表のないiPhone 5登場に向けて、
その行列に並ぶ準備をすでに初めている人がいます。
彼の名前は、Rob Shoesmith。
iPhoneアプリを制作する会社Medl Mobileのマーケスペシャリスト、29歳。
ロンドンのCovent GardenにあるApple Store前にキャンプして並ぶ、
そしてiPhone 5を手に入れるまでの様子をブログで公表していくんだそうですよ。
今から並ぶ準備なんて馬鹿げてる、と思います?
いえいえ、彼の賢いところはこの並ぶ行為でスポンサーを募ったところ。
なんと6万4千ドル(約502万円)相当の様々な物資を手に入れたようです。
Apple Store前キャンプのさいに使用するキャンドルからシェービングローション、
さらには3万2600ドル(約255万円)相当のシボレー、
1300ドル(約10万円)相当のアウトドア用品に有名レストランからの食事まで!
彼は上手くのったわけですね、このビッグウェーブに。
実際にApple Store前でキャンプをスタートさせる日はまだ未定のようですが、
ここまでスポンサーがつけば1,2ヶ月のキャンプもなんのそのですね!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
スポーツと関係無いネタなのですが、
iphone5を買う為のキャンプで、500万相当のサプライを受けたという記事。
これって、アスリートにとっては、なして??? と思わざるを得ないネタですよね。
物資サプライヤーを獲得するには、
基本的には資金スポンサー交渉と同様に、企画書をプレゼンをするのが普通。
アスリートが苦労して、サプライヤーやスポンサーを依頼する現実に比べて、
行列に加われば500万相当をもらえるなんて、
海外はいいなあ、、、なんて声が聞こえてきそうですが、
皆さん、どう思います?
資金難のアスリートの中には、ふざけんなっと、怒りたくなる人もいるのでは?
ちょっと、怒りを抑えてもらって、一体何故?という点を考えてみませんか?
UKにはもう20年位、行っていないので、現地の生感覚は判りません。
ただ、スマートフォンド素人ながら、iphone5が世界中で注目されている位は
認知しています・・・それでもUKは、世界都市の1つに過ぎない程度。
ただ、チャリティ先進国だから、日本に比べて、こういった事にも寄付金が集まる
土壌(文化)がある事は、UK独自特長と考えなくてはなりません。
それを考慮しても、
車まで提供されるって、凄い事ですよね。
一体、何故なんだ?
答えが判れば、アスリートも皆、真似したいでしょう。
探ってみましょう。
この方、twitter(shoesmith81)でフォロワー4000人程度。
4000人程度なら、そんなに情報発信力があるとは思えない。
facebookは、うーん、特定できない・・・
特定できないという事は、大して武器にしていないと言えます。
ブログ・・・http://robshoesmith.blogspot.com/
PVなどは全く不明ですが、どうも臭うぞ、これが武器なのでは?
マーケティング屋で、PR仕事もしているようで、
いわゆるブロガーであり、ブログの情報発信力がkeyですね。
企業商品も紹介していますしね。
今後、キャンプが始まったら、サプライヤー各社の詳細な紹介を
スタートさせるのではないでしょうか。
サプライしたのは、個人か法人か記載がありませんが、
基本は法人のはず。
自社商品のPRメリットを見込んだはず、と思います。
ちょっと色気が違いますけど、
タレント・アイドルのブログに商品記事を書いてもらう為に、
企業が宣伝広告費を出す、というケースは日本でもありますし、
その金額は、結構大きいですよね。
無論、PV数に応じてその価格が決まる訳ですが、
アスリートも、ブログやSNSを使って情報発信するという事はできます。
アスリート個人のPV数が少なくても、
例えばアスリートエールでは、アスリート数をまとめたPV数で
企業PRを受付けて、
各選手に報酬を払うという形を作っています。
http://www.athleteyell.jp/s_service.html
企業Jobというやつですね。
簡単に言えば、例えば月間100万PVもあれば情報発信力有りと認知されて、
企業PRに貢献できる=PR費を頂ける。
アイドルブログなら、1人で100万PVある人もいるが、
アマチュアアスリートだと、1万PVが精一杯とする。
であれば、100人集まれば、100万PVとなる、、、、、
簡単に言えばこういう感じ。
(実際は、もっと複雑だけど)
多分、記事の方も、ブロガーとして、相当なPVを持っているのでは?
大事な事は、
500万のサプライ(単体max255万シボレーかな?)を受けた、と言う事は、
255万分の価値を返せるから受けられた、という事が言えるはずです。
255万をリターン無しで「くれた」のではありません。
資金スポンサーも物資サプライヤーも、
投資する価値を認めて、初めて投資するのが、当たり前の話でありまして、
いくらチャリティ先進国UKと言えども、
記事のようなケースは、完全にPRビジネスと推測できます。
当ブログ読者のアスリートに再認識してほしいのは、
胸にロゴを貼るから協賛金がほしい、と交渉する場合、
そのロゴの広告露出効果・換算額が、依頼額と同等でなければなりません。
¥10万分のサプライを受けたいのならば、
¥10万分の広告露出効果や、その他の効果・換算額なければ投資されません。
これって、投資の基本中の基本なのですが、
例えば胸ロゴ。
自分が商品として企業に売るのに(買ってもらうのに)、
その商品価格を判らない選手が殆どです。
有名選手なら、広告代理店やマネジメント会社が計算してくれます。
マネジメント会社に所属していないから、判らないよ〜という方、
じゃあ、所属するまで、サプライやスポンサーシップを諦めるの?
いやいや、自分で計算できるようになればいいんです。
テレビに出るなら視聴率計算から導けばいい。
競技雑誌に出るなら発行部数を調べればいい。
ロゴ直接視認については観客動員数を調べればいい。
知識を情報武装すれば、そんなに難しくない。
アスリートは、自分の広告価値(金額化)を自分でできなければならない。
それはアマチュアでも、セミプロでも。
プロなら当然。
(判らない方はアスリートカレッジに来て下さい)
仮にスポンサーメリットが胸ロゴだけで、協賛依頼額が¥100万の場合、
よくよく計算したら、
胸ロゴの広告露出効果額が¥20万にしかならないと判明した時、どうします?
99%のアマチュア選手は、この壁にぶち当たります。
残り¥80万の価値を作らなければ、¥100万の依頼は無理となります。
そこで、スポンサーメリットというものを学ばなくてはならないのですが、
細かい話は省略して(以前の記事を読んで下さい)、
逆に言えば、
¥20万の胸ロゴ価値しかない選手でも、
胸ロゴ以外で¥80万分の企業価値を作る事はできます。
(そうやって高校生レーサーでも、協賛獲得事例があるし)
だから、悲観する事無く、企業依頼にどんどん挑戦するべき。
上記の記事は、簡単に500万分サプライを受けたように記載されているが、
そこにはカラクリがあります。
500万分を受けられる価値が隠されています。
(そんなに美味しい話は世の中に転がっていません。
何事にも努力や仕掛けが必要であり、スポンサー獲得やサプライ獲得には、
競技戦績を上げる為の努力と同等の努力が必要です。
努力とは、情報武装を指します。
知らなかったでは済まされない事が、アスリートの世界にもあります。
チャンピオンになれば金も名声も付いてくる、というのは幻想。
なでしこジャパンは例外と捉えた方がいい。
マイナー競技では世界優勝しても、メディアが取り上げてくれない、
というケースがアチコチの競技で現実的にありますよね。
だから、待ってないで、攻める。
スポンサーやサプライを受けたいなら「攻める」。
攻め方を情報武装すればいい。
そんなに難しい話ではないです。
数ヵ月前でしたか、ボディボーダー選手の方が、初めてサプライ依頼する、
という事で相談がありましたが、論理的な攻め方を協議して、
1発で、確か¥数十万相当を契約したはずです。
努力と根性だけでは、企業はOKを出さない。
具体的なリターンを論理的に説明して、そこに向けた寄与をしなければ。
企業サイド(メーカー等)も、ちょっと成績がいいからと言って、
簡単にサプライしないで頂きたい。
アスリートを資金面で助けたいから、資金は無理だけどサプライはする、
というメーカー企業が多いのですが、
それは返ってアスリートを甘やかし、
スポーツスポンサーシップの世界のレベルを下げる事になります。
そして、それはスポーツ振興に逆行します。
そうではなく、
キチンとサプライ額のリターンに努力する選手のみにサプライして下さい。
競技努力は競技の問題。人様から金や物を受けるのは、別問題。
ビジネスのはずです。
サプライによる青田刈りやPR効果も判りますが、正当な選抜の元、
PRに努力する選手を選抜するべき。
スポーツサプライの多くを担うスポーツメーカーも、
アスリートに情報武装を促し(企業寄与を学ばせる)、
アスリートももっと企業に寄与する事を考えて、
2者が同じレベルに歩み寄る形こそ、
結果的にスポーツ振興に結び付くものと確信します。
アスリートには耳の痛い話かもしれないが、
時代や社会といった環境の変化に則した手法を身に付ければ、
安定した競技環境に近づく事ができる。
あえて、自分を厳しい状況にして、周りの環境を察知する。
やればできる!フォローもする!)
【関連する記事】
- 怪我を抱えたまま試合に臨む選手は最大90%、格闘技王者10名による怪我痛み極小化..
- フリ―ダイビング日本代表・岡本美鈴、継続的な海洋保全活動支援を行うスイス機械式時..
- 日本代表選手4名が、筋肉リカバリー用の炭酸ボディケアクリーム「diremotio..
- ダンススポーツ日本代表で、世界ランカーの吉川あみ&TudorAndreiペアとマ..
- スポーツはどこへ行く?スポーツビジネス市場規模2025年¥15兆目標は実現するの..
- NFの補助金・助成金不正は、今のままでは半永久的に無くならない。それを壊すには?..
- 銀行不要のBankless概念の元、web3活用の仮想通貨による新しい資金調達「..
- SelfHackプロジェクトにて鰍ヘぴテックと業務提携、幸福度診断を開始
- 作家・乙武洋匡氏が、「健康経営からウェルビーイング経営へのシフト」をサポートする..
- クラウドファンディングという資金調達法の光(正義)と闇(悪)、お金の大事さが薄れ..