■ソース(2011年2月19日・毎日新聞)
http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20110219dde035070033000c.html
■概略
スポーツ政策を考える:田里千代・天理大准教授(スポーツ人類学)
スポーツの世界には今、閉塞感が漂っている。社会は多様性を認めて
受け入れる方向に変わっているにもかかわらず、スポーツは強さや速さという、
近代スポーツを特徴付ける一つのベクトルしかないように感じる。
体育が苦手な娘を持つ母親の投書が新聞に載った。
自分自身も走り方を教えられないので運動会に備えて体育の家庭教師を
頼んだが、本来は学校の体育の授業で教えてほしいと。
国語や算数などのテストでいい点を取るように、運動会でもいい成績を
収めないといけないという発想が浸透していることに驚いた。
文部科学省のスポーツ立国戦略はオリンピックに出場するようなトップ
アスリートを支援することに重きが置かれていて、国の力を世界にアピール
する手段としてスポーツを使っているように思える。
スポーツとは何か。
路上や空き地で踊っている若者たちがいる。スポーツではないと大人は
言うけれど、ダンスも身体運動で、彼らはそれで自己表現をしている。
最近は登山やジョギングを楽しむ人たちも増えている。
そういう一般の人たちとトップのスポーツには優劣がないのに、多様な在り方を認めない。
スポーツの定義は時代や社会によって変化する。スポーツマンシップや
フェアプレーはキリスト教的価値観や英国の近代社会の世相を反映しながら、
スポーツをよりよいものとして演出するために付与されていった歴史がある。
体育の教員を目指す学生たちに言っている。
「ちょっと立ち止まって振り返り、今は木に花は咲いているが、その根っこは
どうなっているのか考えてほしい。見えない根っこが腐ってきたらその木は
倒れてしまう」と。スポーツは子どもたちに夢と感動を与えて人格の形成に
役立っているのか。アスリートは青少年のモデルになっているのか。
食の世界はスローフードの登場によって幅が広がった。じっくり味わって、
時には野菜から栽培してという食との関わり方もあることを新たな価値観
として提示した。
スローフードという発想や生き方は、これからのスポーツを考えるうえで、
ヒントになる。
伝統スポーツや民族スポーツは速さや強さだけではなく、独特な美しさや
動物をまねた動きなど、競う基準や意味もさまざま。
生活に欠くことができないものとして受け継がれてきた。各駅停車みたいなもので、
ゆっくり風景を眺めながら季節を感じる。早く目的地に運んでくれる新幹線もいいが、
気が変わったら乗り換えたり、後戻りしたりしてもいい、各駅停車という違う旅の
楽しみ方があってもいい。スポーツに限らず、多様なあり方を認める社会に
なっていけばいいと思う。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
だから、結局、何を言いたいのかわからない。
閉塞感が漂っているからこそ、
論評では無く、アクションが必要。
「思う」でなく、「やる」が必要。
地べたを這いつくばって現場から革命を起こしたいと考える者も実在する。
信念があれば実行で示せば良いと考える。
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