■ソース(2011年1月13日Number)
http://number.bunshun.jp/articles/-/80187
■概略
日本企業が支えない未来のF1王者。可夢偉の価値は不当に低すぎる!!
『Sports Pro』という、スポーツと経済をテーマにした権威あるイギリス月刊誌の
昨年号で「市場価値の高いスポーツ選手上位50位」という特集記事。
現役選手トップ50位の中に、日本人選手が3人選出されていた。
・プロゴルファー:石川遼27位
・大リーガー:イチロー29位
・F1ドライバー:小林可夢偉50位
錚々たるメンバーが顔を並べており、F1ドライバーでも可夢偉以外に3人しかいない。
50位ながら可夢偉のランクインは日本人として快挙だと言っても過言ではない。
ところが昨年同様、あれだけ好成績をあげた後である今年になっても、
この日本の至宝を積極的にサポートするという国内企業がなかなか現れてこない。
昨年からいくつかの日本企業がスポンサーとなっているものの、
石川遼やイチローと比べると企業規模もスポンサーマネーも明らかに小さく寂しい限り。
景気低迷の日本で、海外スポーツ選手をサポートするのが簡単ではない事は理解できる。
しかし、可夢偉のチームメートのセルジオ・ペレスというメキシコ人は、
このようなご時世でも、同郷の企業からのサポートを受けている・・・
◇ビル・ゲイツを凌ぐ大富豪はスポーツに利益を還元
ペレスをサポートしている企業とは、テルメックスという中南米最大の通信事業会社。
経済誌フォーブス長者番付で、94〜06年まで世界一が、マイクロソフトのビル・ゲイツ。
07年、10年の世界一が、この創始者カルロス・スリム。
事業で得た利益を積極的にスポーツ、福祉関連へ供給している。
スポーツの主役は選手で、スポーツの魅力は鍛え抜かれた選手達の力量や技を見る事。
そして、その選手の活躍を応援しているのが市場にいるファンであり、
その市場の動向を読んで企業が市場から利益を得ている。
従って、企業にはスポーツへ利益還元する義務があり、
スポーツ選手はサポートを受ける権利があるはず。
◇“未来の世界王者”を日本の企業は無視するつもりなのか?
スポーツ選手の隆盛と経済との間には密接な関係があることは事実である。
ちなみに、50位にランクされた可夢偉の評価には、次のような一文が記されてあった。
「評論家からは『日本人初のワールドチャンピオンになるだろう』という声も出ている」
これが小林可夢偉の世界評価。その事実を日本企業はしっかりと受け止めてほしい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
メキシコでのモータースポーツ人気、
又、ペレスの人気度や広告露出効果度はわかりませんが、
日本で、日本企業が日本人レーサーに投資しないのは、
可夢偉本人の問題ではなく、モータースポーツの魅力度の問題のはず。
可夢偉のマネジメント会社が、可夢偉の「個」をどんなに売り込んでも、
そこにはどうしても限界が生じるはず。
企業にとって、プロ選手は、いや、特にF1等は、
メディア露出=広告露出効果1本で評価されがちなので、
局を始めとするメディアを稼働させる、広告ではなくPRが必要ですが、
どうしてもPRは時間がかかる・・・
個をメディアでガンガンPRするのも策でしょうが、
もっと根本的に、モータースポーツ関係者が、
モータースポーツ自体をPRして、ファン増大策を講じるのが先であり、
ちょっと今までサボってきたのが、たまたま可夢偉時代にぶつかってしまった
のではないかとも思います。
TOPスポーツは浮き沈みが激しく、厳しい世界ではありながら、
反応が早いからわかりやすい。
マイナー競技は、こういった悩み以前の課題がありますから、
普段からマイナー競技普及を考えていると、
(日本ではモータースポーツは今やマイナーとも言えてしまうのだが・・・)
F1というTOPスポーツの国内仕掛けは、
モータースポーツ全体とは区分された、
単独・独立的なポジションになっているようにも思える。
(つまり、モータースポーツ全体の上位にF1がピラミッド構成されず、
何か、違った別格のものになってしまっている?)
もちろん、モータースポーツの場合、
「観る人」と「やる人(レーサー)」が大きく離れているので、
マーケティングは分けて考えなくてはならない。
ただ、ビジネス的に、「観る人」だけに着目してきたツケが、
今、発生してきている・・・・とも、言えなくは無いのでは?
可夢偉には頑張ってもらいたい。
優秀なプロマネージャーも付いている事だし、投資を受ける資格は十分ある。
PR会社と組んでメディア活用しつつ(時間はかかるが)、
海外進出済みのグローバル日本企業にうまく刺さるスポンサーメリットを
わかりやすく提示していくしかない。
全ての競技に言えますが、
戦績TOPなら資金が付いてくるものではない・・・という事の1つの事例でもある。
モータースポーツ界全体で、モータースポーツの底上げを即進めつつ、
可夢偉は更に上の戦績を目指しつつ、
マネージャーが頑張って企業交渉しつつ、、、
全てが、結果的に可夢偉のスポンサー獲りに好転するように望みます。
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