http://diamond.jp/articles/-/2780
■概略
プロスポーツ選手、人気とファンサービス度は反比例する傾向あり
巨人・滝鼻卓雄オーナーが14日スタッフ会議の席上で「選手のファン対応改善」を厳命。
その内容は具体的かつ細かい。「ファンに礼儀正しい姿勢を」、「試合後に握手対応する」、
「帰りバスでも笑顔を見せる」等で、「できない選手は罰でグラウンドで走らせる」とまで語った。
※経営順調の巨人軍でさえファン離れに危機感
かつて断然の人気の巨人も、野球離れを受けている。視聴率は落ちる一方。中継数も激減。
とはいえ、昨年はセ・リーグ3連覇。他球団と比べれば経営は順調といえるだろう。
にもかかわらず、
選手に「礼儀正しく」、「できなければ走って反省」と子どもに言い聞かせるような注意をした。
滝鼻オーナーは、その意図をこう語ったという。
「大衆、ファンに支持される球団にならないと。
人気にあぐらをかいているとファンは離れる」と。
オーナー自身も、選手のファン対応の悪さを見聞きしているのだろう。
練習後、帰る選手にファンが近寄り、プレゼントを渡したり、サインをねだろうとするのだが、
多くの選手がそれを無視するように足早にバスに向かう。
サインに対応したとしても、ファンとは目を合わせず、面倒くさそうにペンを走らせて終わり。
もちろんにこやかにファンと会話しながら丁寧にサインする選手もいるが、大半は無愛想。
※人気が上がればファン対応が悪くなる「反比例の構図」
ファン対応の良さは人気や強さと反比例する傾向。
昔から人気獲得に苦労し地域密着でファン支持を得ようとするプロ野球でも
下位球団にはファン対応の良い選手が多い。評判が悪いのは巨人と阪神。
Jリーグでも地味なクラブは殆どの選手がファンを大切にするが、
J1上位人気チームはファン対応が悪い。
人気が上がればファン対応が悪くなる。反比例の構図がある。
ファンを無視する態度は人気商売のプロスポーツ選手としては問題。
※社会人野球出の選手はファン対応が良い
ファン対応が悪い選手は、なぜ自分がプロの高額報酬を得ているのかを
深く考えた事がないタイプが多い。
総じて社会人野球を経てプロ入りした選手はファン対応が良く、
高校・大学から直接入った選手は対応が悪い。
プロに入るような選手は小さい頃から、所属チームの中心としてちやほやされて育つ。
お山の大将で、活躍すれば何をしても許される感覚が植えつけられる。
学生から人気チームに入れば、それが温存される。
が、社会人を経験すれば、野球がメインとはいえ、それなりに仕事もするし社員教育も受ける。
給料を得る意味や、なぜ野球をしていられるか、
会社がどのようなサポートをしているかも知る。
だからプロになっても、年俸の原資となる入場料を払って来てくれるファンを、
おろそかにできない。
大不況下の今、人気を問わず、どのプロスポーツチームも経営は楽ではない。
加えて、それに代わる娯楽はいくらでもある。
憧れの存在であるはずのプロスポーツ選手が皆、ファンに対して低姿勢になり
営業マン的態度を取るのは夢がないような気もするが、
そうも言っていられない時代になったということだ。
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前記事の延長で、ダイヤモンドさんの1月の記事をピックアップ。
競技に関係なく、プロ・アマ関係無く、
全アスリートに、ファン・コミュニケーションという観点から上記記事を読んで頂きたいです。
上記のように、プロ野球・Jリーグといった日本におけるメジャースポーツなら、
当然の当然の当然として、
マイナー競技選手や草の根アマチュア選手にも、
自分を応援してくれるファン(家族や友人も含みます)との関係をより深める事が重要。
先日もセミナーの時に指摘したのですが、
例えマイナー競技のアマ選手でも、サイン位準備できていなくてどうする?と伝えました。
アマ選手の気持ちとしては、過去にサインなど求められた事がないから・・・・とか、
自分のサインなど欲しがる人は居ないから・・・・とか、
ネガティブな答えが返ってくる事が多いのですが。
その時点で、プロ意識欠落ではないでしょうかと。
(アマだからプロ意識は必要無しというのは通用しないと思います)
そもそも、ファン接触をどう位置付けているのかクエスチョンという事が言えますし、
自分を高める(アスリートとしてPRする)という点でも、ちょっと意識不足。
ファン・コミュニケーションが、資金不足解決の糸口にもなるし、
スポーツの価値を高める根本となる。
少なくとも、アスリートエール掲載選手には、アマチュアや学生やジュニアであろうと、
プロ意識を持って、ファン・コミュニケーションを深めてね・・・と伝えています。
以前、NASCARレーサーの尾形 明紀選手が非常に良い話をして頂けました。
アメリカNASCARでは、キッズファンが非常に多く、サイン対応は当然の事、
一緒に写真を撮る事にも積極的。
この写真撮影時に、アメリカと日本では決定的なファン・コミュニケーション姿勢の違いがあると。
NASCARレーサーがキッズファンを写真を撮る場合、キッズの目線に合わせる選手が殆ど。
つまり、
外では、選手が膝を地面につけて、子供の目の高さに、自分の顔を合わせるのが通常であり、
肩を抱き寄せて写真に収まる等、キッズファンに対する感謝を表していると。
一方、日本のレーサーはどうであろうか?
あえてカテゴリー名を出さないが、
椅子に座ったまま、子供が大人のレーサーに遠慮がちに近づいて、
微妙に離れていても、レーサーはそのまま座り続けて写真に収まるケースが見受けられる。
レーサー全てとは言わないが、
そういう変な感覚(自意識過剰?超有名人・気取り?プロ意識欠如?)を、
私自身も何度も見てきた。
たかが子供との写真、されど子供との写真・・・
ファン・コミュニケーションに対する姿勢が良く見えます。
まあ、レーサーだけの話では無く、全ての競技に言える事ですが、
どうしてもエンターテイメント国家のアメリカと日本では、そのような差が出てしまうのでしょう。
ただ、スポーツの場合、そんな事を言っていられないですよね。
そもそも、ファン・コミュニケーションは、
ファン拡大はもちろん、スポンサー獲得にも戦績UPにも繋がる事・・・
という事を、キチンと指導できていない、スポーツ界の構造的欠陥とも指摘できます。
今後、少しづつ、アスリートエールにてそれを解決していこうと思います。
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