http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=aPUvxjk7NHNs
■概略
W杯・南アフリカ大会準々決勝で、ウルグアイのスアレスが手を差し出してガーナ決勝ゴール
となる可能性のあったボールを防いだ際、英利新能源(インリー・グリーン・エナジー)は、
世界で最も注目されるスポーツイベントのスポンサー企業の価値を自覚。
スアレスのハンドにレッドカードを差し出された場面は世界中の家庭で繰り返し映し出され、
このゴール真後ろには中国の太陽電池メーカーであるインリーのロゴが表示されていた。
これまでのところ今大会中に起きた出来事の中で最も議論を呼んだものの1つとなっている。
インリー広報は「この場面に人々は注目している。当社ロゴが数億の人々に見られたことは驚き。
当社が知れわたるようになるだろう」と語った。
インリーは中国企業で初めてW杯スポンサーとなった。世界中で5億人以上がW杯をTV観戦。
過去W杯では、認知度向上を通じて売上増大を図る先進国スポンサー企業の広告が圧倒的。
世界最大飲料メーカー、米コカ・コーラは06年W杯ドイツ大会直後の四半期売上が14%増加。
外食産業最大手、米マクドナルドのドイツ大会直後の世界全体の四半期売上は5.5%増加。
いずれもW杯を増収要因に挙げている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コーラ、マックの総売上額を調べていないので、14%、5.5%がいくらなのか知りませんが、
キチンと計算すれば、結果的にW杯スポンサー額は安かった・・・という結果になるのでしょう。
そうでなければ投資しませんし。
これこそが、リーチでなく、コンバージョン追求の考え方。
W杯に協賛すれば、○○億人にリーチできます・・・ではなく、
○○億人にリーチするので、○○億円の増収に繋がるはずです・・・と説明する方が、
協賛が獲りやすいのは当然。
ただ、コーラやマックなどの超企業だからこそ、W杯前後の部分・経営データを公表できて、
イベント単体の増減を伝える事ができますが、
日本の上場企業でさえ、イベント毎の成果データは中々出してもらえない、公表しない・・・
(メディアで売上増加という成果まで、一般に対して出てくるのは、W杯・F1・NBA程度。
いや、他大会でも発表させるケースもあるが、かなり稀ですし、詳細不明。)
アマチュア選手が中小企業のスポンサー依頼の場面(企画書)では、
中々、このようなコンバージョン(投資に対する結果)をキチンと提示しにくい。
ですが、「予測値」は誰にでも出せます。
選手はマーケティングのプロではないのだから、
その計算値が間違っていてもいい。大雑把でもいい。笑われたっていい。
(わからない場合は、マーケ会社や代理店勤務者を探して聞けばいい)
企業の売上に貢献しようとする、
そういう努力というか、姿勢を示す事が重要である。
間違った計算式なら、プレゼンの場で修正すればいい話ですし。
マーケや経営計算や事業計算のド素人であるアスリートであっても、
自分に投資してもらえれば、こういう結果になるはず!という提案が無いと、
特にアマチュアの場合、スポンサー獲りはきつい。
99.9%のアマ選手は、自らのスポンサー営業がNG連続となった時、
不況のせいだと言います。
いや、アマ選手の企画書やスポンサー営業の現場の様子を見ていますと、
その要因は大きく2つ。
@確かに不況がスポンサー獲得率を下げている事もある。金の存在が少ないのだから。
Aスポンサーへの交渉の仕方
個人的にはAを改革する事で、これまでギリギリNGを受けてきた選手を、
OKラインに乗せる事は容易であるとデータ化しています。
このAの1つに、上記記事にも関わる、コンバージョンや、売上寄与額の予測値があります。
過去、日本のTOP広告代理店のSP案件でも、この辺りを示して行きましょうよと述べてきたが、
スポーツでも全く同じ。
アマ選手でも全く同じ。
例えキッズ&ジュニアでも同じ。
最終的に、どれだけ企業寄りの考え方ができるか?という所に着地する。
(それは、企業に媚を売れという事では無く、貢献・寄与せよという事です)
これが、マニュアルでも述べている、
「相手の立場に立った依頼の仕方」がスポンサー獲得率を大幅に上げるという基本中の基本。
社会人選手に、他のスポーツ企画書なんて参考にならない、
中小企業の事業計画書を読んで・・・とアドバイスしている理由の1つが、
この基本中の基本にも通ずるものがあります。
(何をやろうとしているか、どういう戦略で行なうのか、いくらになるのか・・・明確にわかります)
アマチュア選手は、
是非、企業の創業時の事業計画書をどうにか入手して勉強してほしいです。
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