面白い記事がありましたので、取り上げさせて頂きます。
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■ソース
http://sml.blog.eonet.jp/blog/2009/05/post-caca.html
■概略
私は、大阪体育大学アルティメット部の監督を務めている。
このマイナースポーツへの今年の入部者は男女32名。部員数は男女78名。
高校まで部活動がなかったアルティメットの新入部員獲得は容易でない。
その中で、毎年、安定した新入部員数を確保できている理由は
「ターゲットマーケティング」を用いた勧誘戦略だ。
入学してくる学生は600人ほど。
しかし、一定は、スポーツ推薦や競技力で入学し、部活動が決まっている。
彼らにアプローチしても反応は期待できない。
アルティメット部のターゲットマーケットは、
「自分の競技力では、これまでの種目では活躍は難しい」
「新しいスポーツに挑戦してみたい」
「入学後に始めても優勝を狙えるスポーツを始めたい」とういう新入生。
ここにダイレクトにアプローチすることが、新入部員獲得につながる。
600人の新入生の中から、ターゲットマーケットをどう発見するのか。
勧誘活動の時に、「どの入試で合格?」「部活動を決めていますか?」
この質問の回答で把握できる。
実際に、勧誘活動の資料は、600部よりはるかに少ない。
ターゲットマーケットを見極めて、そこだけに配る。
入部可能性のない新入生に配っても効果がない。
次に、「関心」を持って見学に来た新入生に、競技の「楽しさ」を伝える。
アルティメットの「本質」を伝えるのは、パス練習ではなくゲームだから。
この取り組みが「関心」を「欲求」に導く。
そして最後に、現部員からの丁寧な説明だ。
彼らの人柄と活動内容や競技の面白さ説明で不安解消し、安心を提供。
これが「欲求」から「行動(入部)」を引き出す決め手となる。
マイナースポーツの部活動が部員の獲得に苦慮している話はよく聞く。
マイナースポーツだからこそ、
入部可能性の高い新入生の特性を明らかにし、
ターゲットを絞り、そこに獲得努力を集中化させる「戦略」が重要。
もちろん、戦略以前に大切なことは、明確な理念を持ち、その理念を
理解して行動することのできる部員(学生)を育てることである。
これがなければ、例え獲得に成功しても「維持戦略」は展開できない。
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さすが、大学教授、
ロジカル、かつ、わかりやすいですよね。
国内のマイナー競技を拡大していくには、
大学時点での競技波及が重要ですので、
各大学の監督・顧問・コーチの方々も、藤本教授に御指導頂きながら、
実践してみてはどうでしょうか。
競技人口に大きく影響してきます。
大学時点よりも前に、
小学校・中学校・高校時点でも活用できますよね。
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そう、ここで、この記事を取り上げさせて頂いた理由は、
当ブログ読者のアマチュア選手のスポンサー獲得にも、
共通する事が多かったからなのです。
スポンサー獲得活動(戦略)も、部員獲得戦略と共通項が非常に多い。
まず、最初に、熱意・根性等のハート有りきです。
上記記事では、戦略以前に理念が大切と記載されていますが、全くその通り。
熱意だけでスポンサー獲得は無理、但し、戦略だけでもダメ。
熱意(理念)というベースの上に、戦略が付加される事で、
大きなパワーになって、獲得率が上がる・・・これがスポンサー獲りの基礎条件です。
ここから先が、マーケティングというテクニックが絡んでくる訳ですが、
特に以下2点が重要。
・ターゲットを選定=ただ闇雲にアプローチしても、時間と労力の無駄。
OKを得やすいターゲット企業を狙う事がベースになります。
ですから、何度も伝えていますが、単なる飛び込み営業は
止めた方がいい。年間500社以上も回っている選手がいますが、
時間の無駄で非効率。
5〜10社に集中して、いかに口説くかを研究する時間に当てた
方がクレバー。この5〜10社を深くリサーチする事が重要。
上記記事では、全生徒600人(スポンサー獲得活動では、
企業という市場)にパンフを配布するのではなく、
OKを得やすい人にしか配布しない、つまり無駄なアプローチは
していない事になります。
・相手の立場で考える=無料レポートでもメルマガでも、当ブログでも繰り返し
伝えているのが、「相手(企業)の立場に立った依頼(戦略)」。
上記記事でも、相手の心理を読み、そこにアプローチを集中
させていますよね。
スポンサー獲得活動の場合も同じで、企業は何を考えているか?
何を望むか?をよく考えて、真のスポンサーニーズから、
真のスポンサーメリットを予測しなければなりません。
それと、
上記では、交渉時点で、楽しさと安心感を伝える事で、
「関心→欲求→行動」に結び付けています。
スポンサー獲得活動でも全く同じ。相手の心理を考えながら、
そこに合わせた順序・手法で交渉しなくてはなりません。
「ポテンシャル企業選抜→メリット伝達→クロージング(契約)」
という流れ。
相手からのOKを得る流れの中で、安全・安心感や期待性、
信用性を付加させていく事で、獲得率UPを狙わなくてはならない。
そう、スポンサー獲得戦略は、上記の部員獲得戦略と全く同じですよね。
これらは、各競技の大会集客戦略、スポーツ施設の会員獲得戦略、
NPOクラブの寄付獲得戦略、社会人クラスでのマイナー競技普及戦略、、、、、
多くのスポーツ関連の向上策に使える、基礎的な考え方です。
無論、これらのマーケティング論は、
スポーツよりも、ビジネスの方が先行していますから、
ビジネス書籍やビジネスセミナー等でマーケを勉強しても、
スポーツに使える手法が数多く見つかるはず。
参考に、色々なマーケティング関連書籍を読んでみてはいかがでしょうか。
スポーツマーケティングというと、
アマチュア選手から見ると、少し難しい事に思えてしまうかもしれませんが、
藤本教授の上記事例であれば、皆、高校・大学の部活新入生を誘った経験が
あると思うので、自分の過去を重ねて想像ができるでしょうから、
非常にわかりやすい記事ですよね。
さすが、スポーツマーケのプロ。
いずれ、どこかで御会いする事があると思いますので、
藤本教授、その時は、よろしく御指導下さい。
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