■ソース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091008-00000091-zdn_mkt-bus_all
■概略
リーマン・ショック以降、企業業績は急速に悪化し、大きな影響を受けたのが広告業界。
08年度の有力企業4444社の広告宣伝費総額は前年比7.33%減の3兆608億円。
連結ベースで見ると、同6.02%減の5兆9245億円となり5年ぶりの減少に転じた。
帝国データバンク調査によると、2009年上期(1月〜9月)の
広告業者の倒産は前年同期比40.6%増の201件に達している。
負債額別に見ると、「1億円未満」が142件(70.6%)で最も多く、
業種別では「広告代理業」が93件(46.3%)でトップ。
帝国データバンクによると「広告関連業者の倒産は増加基調が続いており、
今年9月までの倒産件数は、2001年以降過去最悪のペースで推移している」という。
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広告界が6,7%減という状況で、このような報道が出ていますが、
アマチュア選手はコレをどう読むべきか?
広告代理店等の広告系業種が倒産するという事は、
企業の広告宣伝費が単純に減っているという事。
(減ってきたというよりも、削減されている、もしくは予算計上できないという方が正しい)
スポーツ・スポンサーシップは、
基本的に「協賛費=広告宣伝費」で計上されますから、
パーソナル協賛もチーム協賛も、減少傾向に成らざるを得ない事を意味します。
つまり、選手のスポンサー営業が厳しくなる
=つまり、スポンサードされにくい時代背景の中にいる・・・
という事ですね。
そういう環境下でも、選手は競技維持&拡大の為に、
スポンサーを獲得しなければならないのですが。
スポンサー獲りは、競技同様の勝負の世界ですから、
いかに獲得するかを突き詰めないと、
この先、成約率は減るでしょうね。
但し、世の中がそんな状況でも、
確実に獲得している選手やクラブは実在しています。
獲れる人は複数社と契約する、一方、獲れない人は全く獲れない・・・
スポーツ・スポンサーシップの世界も、
一般社会同様に、二極分化が進むでしょうね。
(だからこそ、アスリートは、競技のテクニカル面だけでなく、情報武装が必要)
アマチュア選手にとって、全てがネガティブな状況ではないですから、
そういう所を突破口にしてほしいですね。
広告業界の基本はリーチの世界。
テレビは視聴率○%で、何世帯、何人に視聴された(はず)・・・
ラジオも同様。
新聞・雑誌は、○部発行しているので、何人に購読された(はず)・・・
このようなモノサシで、クライアント企業の訴求情報が、
どの程度、行き渡るかで金が動く世界。
しかしながら、消費者も、一方的な広告には首を傾げるようになりました。
企業広告は良い点のみしか情報を出さない。
だからこそ、その企業商品を実際に買った人に、情報を確かめた方がいい・・・
簡単に言うと、これがPRの世界。
バズマーケティング=口コミなど。
実際、PR会社は伸びていますよね。
つまり、単にリーチを掛けても、
広告費はクライアントの業績に結び付かなくなってきている・・・という現実があります。
もう1点、ネットの世界は、
リーチよりも、
コンバージョン率(広告を見て、実際に買った人の数、率)を重視しますから、
企業にとってはおいしい広告の世界。
何人に広告を見られた=リーチよりも、
その広告を見て商品を買う人は何人なのか=これを重視するのは当然の事。
広告費は安く済みますし。
これら、PRやコンバージョンの世界が押し寄せてきた中で、
広告界が色々問われてくるのは仕方がありません。
とは言え、メディアのガリバーであるテレビは、
何だかんだ言われても、その影響力はまだまだ衰えないでしょう。
ネット広告が伸びているとは言え、絶対数で及びませんから。
プロ選手は、まだまだメディアに出てナンボの世界。
それは広告というモノサシで成立しているから。
広告界が冷えてきたとしても、ここはまだまだ変わらないでしょうね。
しかし、対策は現時点から必要。
メディアに出なくても、協賛金を回せるビジネスモデルを作らなくてはならない。
(最近それをCSRに求める動きもありますが、CSRそのものを追求しないと、
それは難しいと思います。大体、広告費に比べて、社会貢献費などの
予算は桁外れに少ないですからね。工夫次第です。)
アマチュア選手の場合は、
以前から、テレビ・新聞のようなビッグメディアを使えないのですから、
最初から、ネット等のコストの掛からないもので、
いかに情報を波及させるかを工夫しなければなりません。
以前の企業の考え方からすると、
でかいメディアでドーンと広告を打つ=売れるという構図でしたが、
今や、1部上場企業のマーケティング部門でさえ、
口コミやPRの世界をないがしろにできない。
(昔はそんな小さい小手先がメディア広告に叶う訳がないと言い方が多かったけど)
あのトヨタでさえ、広告戦略が変わりましたよね(古い話ですが)。
ネットの初動期はネット広告など、あまり気にしていませんでしたが、
今や、トヨタ広告をPC上でガンガン見れるようになりましたから。
アマチュア選手は、地味でもいいから、ネットでの情報発信を継続させる事が大事。
それは、PRの基礎を構築するという観点で。
そして、コンバージョン率を配慮した企画書を作る事ですね。
○○大会の観客は何人ですと、企画書に謳うのはリーチの世界。
1歩先を見て、その内の何人が、実際の企業商品購入に向うかを
言えるようにしておく事・・・そんなに簡単な世界ではないのですが、
それを、例えド素人でも、誠意を持って追求する事・・・これが大事。
(ちなみに、アマ選手にはセールスシート形式の企画書はダメよと
以前から伝えていますが、このような時代背景下、
益々、プロ選手でも、それは通用しなくなるでしょうね)
広告・協賛費が減っていき、
企業が財布の紐を固く結んでいる時に、いかにアマチュア選手がその紐を解くか?
相手の心理・相手の立場になって考えなくてはなりません。
そこに答えがありますから。
どんなに広告・協賛の世界が冷えても、
皆がそう言っているから、社会がそうだから・・・と、悲観する事はありません。
そういう時こそチャンスと考える、
起業家魂を持って臨んで下さい。
頑張れ、アマチュア選手!!!
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