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2009年07月26日

長崎セインツ、たる募金・開始

■ソース
http://www.shikoku-np.co.jp/sports/iblj/article.aspx?id=20090718000109
■概略
長崎、たる募金で支援要請へ/四国・九州IL
四国・九州アイランドリーグで前期優勝した長崎セインツが不況による経営危機を乗り切る為、
かつてプロ野球広島カープの資金難を救った「たる募金」でファンに支援を訴える事になった。

長冨浩志監督が現役時代に広島で投手として活躍した縁を生かし、15日に広島市内で複数の
酒だるを借り受けた。
たる募金は1950年〜セ・リーグ参戦の広島・創設当初の危機を救った募金活動として知られ、
球場の入り口に四斗だるを置いて寄付を募ったのが始まり。
今年完成した新球場建設の際にも1億2千万円以上を集めた。
今後は長崎県全域で募金活動を行い、長冨監督も街頭に立つ予定。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そうですね、かなりの危機とあちこちで報道されていますので、
寄付(募金)依頼は有りでしょうね。

例え、小口でも、
ファンクラブ等の会員制度(会費収入)は、会員メリットを要するスポンサーシップなので、
スポンサーシップとは別の寄付収入を設定するのは、反意を抱かせない資金調達として「有り」。
会費を払った会員が募金する事もありますし、
逆にファンで無くとも募金する方はいるでしょうし、資金調達幅を広げる事になります。

・・・・・
しかし、スポーツが寄付(募金)を募る場合は注意が必要。

寄付という言葉に最も近い存在が、NPOやNGO(中間法人や○○実行委員会等も含む)。
人権問題や福祉・介護問題、又、環境問題に対応する活動を、
寄付収入を主に運営する機関が思い浮かぶはずです。
NPOやNGOは、社会的な支援活動に直結している為に、
支援心・慈善心を生みやすく、陳情心が心に届きやすい・・・

日本のNPOは、USAのNPO等と違って、事業収入が少ないケースが多く、
寄付収入に頼って活動されています。
そのような、NPOやNGOでさえ、慈善に甘えず、
会計報告や情報公開が常識であり、寄付金が何に対してどのように使われたかを
詳細に世間に伝えないと、以降、寄付が集まらない。

このような観点から、スポーツは、直接的な慈善活動ではなく、
間接的な社会活動(いや、文化と表現した方がよいか)なので、
本来は、寄付の世界には触れず、会費収入・興行収入・協賛収入等で組立てなくてはならない。
世間の善意は、本当は、直接社会活動を行うNPOやNGOの聖域とするべき。
(企業CSRについても本来は、同様と考えられる)

だが、長崎セインツ等のケースは例外となるでしょう。
そこまで緊迫した状況ならば、本来、NPOやNGOへ行くべき世間の善意を誘引しても
許されると考えられます。

その代わりに、NPOやNGOと同様に、
寄付金の使途報告や全体会計報告をキチンと行うべきでしょうね。
株式公開をしていない株式会社ならば、収益・財務内容を詳しく公開しなくても良いですが、
寄付を受け取る以上は、それを行う義務が発生します。

スポーツで寄付収入を得る場合、その辺りに注意して下さい。
98年NPO法施行より、世間の監査の目は非常に上がっていますから、
キッチリ実行して下さい。

「¥○○○○の募金をありがとうございました。○○○に使わせて頂きます」・・・ではなく、
「○○費に¥○○○、○○費に¥○○○・・・に使わせて頂きます」・・・というように、
NPOやNGOと同様の詳細な情報公開が必要です。

参考
WWFジャパン ・・・・・・・・・・・・・支出報告の例(NPO・NGOは会計報告が必須)
TBS地雷ゼロキャンペーン ・・・支出報告の例



当ブログ読者のアマチュア選手個人も、寄付を募ってもOK。
そして、上記はプロチームやクラブチーム等、寄付金額が大きくなるケースの場合の話なので、
そのような観点では、参考程度の情報になりますが、
「寄付(寄付金)」と「スポンサーシップ(協賛金)」は全くの別物ですから、
そこだけは、混同しないように復習しておいて下さい。










posted by sports777 at 08:54| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツNEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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