http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/shukyu/200907/CK2009070302000263.html
■概略
FC町田ゼルビア ベッドタウンからの挑戦
世界同時不況により企業の広告費削減がスポーツ界にも深刻な打撃を与える中、
JFL昇格のFC町田ゼルビアが次々に大型スポンサーを獲得している。
(小田急電鉄、玉川学園、ジェイコムを獲得。JFLに大企業が名乗りを上げるのは異例。)
◇JFLでは異例の大型スポンサー
「町田の潜在的フラストレーションの表れ。街を明るくするのに期待された」と統括本部長。
駅前繁華街は若者でに賑わう一方、風俗店客引き問題・発砲事件・殺害事件など怪しげ。
しかし、「負」のイメージが、逆にスポンサー獲得に追い風となったという。
地域密着企業を探し、クラブ発展が街のイメージアップになると訴求。
町田市を重点地域とする小田急、玉川学園にとって街のイメージは死活問題につながる。
小田急電鉄は「元気をもらいたい」、玉川学園も「市を元気にする趣旨に賛同した」という。
◇拠点企業と密接協力
クラブが一方的に支援されるという関係ではないのがユニーク。
@小田急の胸スポンサー料は¥1000万程で格安だが、他に電車中吊り広告24回と
市内3駅広告掲示板が無料提供され、胸スポンサー料を超える年間2000万円分。
集客に役立ち、小田急も「小田急に愛着を持ってもらい、グッズ販売でイメージ確立」。
A背中スポンサーの玉川学園は、スポーツビジネス現場への学生インターンシップ、
授業・部活に指導者派遣などで人材交流。少子化で競争激化の大学側に好評。
Bジェイコムは今季17試合を放送。「露出が増えスポンサーをお願いしやすくなった」と
統括本部長。ジェイコム側も「差別化にもつながる」とそのメリットを強調。
しかし、ユニホーム広告収入は2、3倍に増えたが、J2参戦の運営費¥1億5000万
には及ばない。入場者数も最多2514人と、目標の3000人以上には遠く及ばない。
周辺には横浜M、川崎、FC東京、東京Vなど“競合他社(クラブ)”もある。
厳しい立地条件の中で生き抜いていくには、今後も独自性が何よりも重要となる。
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ゼルビアの上記記事は以前にも取り上げましたが、
http://istyle.seesaa.net/article/115927928.html
また掲載されていたので再び。
地域イメージUPが、結果的に人を呼ぶ事で売上貢献し(小田急メリット)、
将来学生の確保にも寄与する(玉川学園メリット)。
アマチュア選手が企画書のスポンサーメリットに
「イメージUPになります」と謳う事が多いのですが、
それには、イメージUPの詳細を説明できなくてはなりません。
ゼルビアの場合、その説明(プレゼンテーション)が上手かったはずと予測します。
誰に、どの位、どのように、いつまでにイメージUPとなり、
それが何をもたらすか=スポンサーのベネフィットを伝える事が必要。
・スポンサーロゴ貼示は「スポンサー・メリット」
・そのメリットによって得られる集客や売上向上や生徒確保が「スポンサー・ベネフィット」
スポンサーロゴを貼りますから協賛して下さいという営業トークは、
相手の心に刺さらない。
しかし、ロゴ貼示によって、このような事が起こり得ますと説明すれば、
相手の心を引き寄せる事ができる。
この営業トークは似て非なるもの。プレゼンテーションの重要性が隠されています。
他クラブも、どんどん、ゼルビアのように大型スポンサー獲得という
サプライズを見せてほしいですね。