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2009年06月18日

サッカー界はF1界を見習え?

■ソース(6月16日ブルームバーグ)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003001&sid=awDc6iNvwh5Q&refer=commentary
■概略
【コラム】サッカー界はF1見習え、「金がすべて」では興ざめ−リン
サッカー界では信用危機など存在しないかのようだ。
名門レアル・マドリードは先週、スター選手の移籍金で記録を塗り替えた。
クリスチアーノ・ロナウドとカカ選手の獲得に合計2.2億ドル(約210 億円)を超えた。

 

一方で、もう1つの金食いスポーツであるF1界では、原点に戻るという美徳が実行され、
小切手帳と資金調達プランより勝利への情熱と決意が大きく物を言うシーズンが展開。

サッカー界もこれに学ぶべきだ。
移籍金額や外国人によるチーム保有に制限を設け、地元選手の活用をチームに義務
付けるなどの措置を取らなければ、世界最高の人気を誇るスポーツも衰退しかねない。

レアルは大枚をはたくことで、クラブチーム欧州一の地位を取り戻そうとしている。

◇軍拡競争

サッカーは今や、軍備拡張競争の時代に突入。あるチームが大砲を手に入れれば、
他のチームも追随。行き着く先は軍拡競争と同じ、お互いの破滅。
イングランドリーグのチームは、ロシア富豪、ロマン・アブラモビッチ氏に対抗しなければ
ならない。同氏は買収したチェルシーのために既に10億ドル以上を注ぎ込んでいる。
アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の王族が保有するマンチェスター・シティも
夏の間に、大金を投じて戦力増強に動くだろう。

◇ブラウンGP

英国ジェンソン・バトンを起用したブラウンGPは今シーズン、大方の予想に反して成功。
ロス・ブラウン氏はF1撤退を決めたホンダから一流とは言えなかったチームを買い取り、
「過去の人」とみなされていたバトン氏を起用。チーム勝利にさしてお金はかかっていない。
注ぎ込まれたのは夢とハングリー精神、情熱だけだ。

実際、バトン氏は私たちがスポーツに求めるもの全てを体現している。
一方、レアルはスポーツファンをがっかりさせるものの象徴だ。
巨額の金を出すスポンサーの消滅は、F1を復活させた。
どのチームが銀行や電話会社から最大限の金を引き出せるかを競うレースを、
結果の見えないわくわくさせるスポーツに変えた。

サッカーでも同じことが可能だ。サッカーをあるべき姿に戻すための5提案を示そう。


◇5つの提案

1:ユニフォームスポンサー廃止。
  チームが有名選手に大金を投じる理由は、自社ロゴを着させる為に企業が金を出すから。

2:外国人によるチーム所有を禁止。
  金持ちは昔から、社会的地位を得る為に爵位を買い、重要人物になる為に新聞社を買う。
  今はサッカーチームを買いたがる。
  しかし、クラブチームは本来、地元コミュニティーとファンのものだ
  ロシアの富豪や中東の王室には、別のおもちゃを見つけてもらおう。

3:選手の報酬に上限を設ける。
  サッカー選手の高給料に反対しないが、過熱は公平な競争をゆがめる。トッププレーヤー
  の報酬に上限を設定すれば、金持ちクラブと貧乏クラブの公平な戦いが実現する。

4:外国人選手の数を制限。
  国際サッカー連盟・会長は既に、1チームの外国人選手数を5人までと提案している。
  これは正しい動きだ。チームと地元の絆を固めてこそ、ファンを繋ぎとめる事ができる。

5:移籍金の額を引き下げる。
  個人や企業が分不相応な暮らしをすれば何が起こるかは、既に銀行業界が示した。
  また、間違った事業モデルは多大な害悪をもたらす前に修正した方がよいことも、
  今回の金融危機は教えてくれた。
  入場料とテレビ放映権からの収入以上を移籍金に費やすことはやめさせるべきだ。

◇もっとロマンを

ブラウン氏とバトン氏がF1にもたらしたのと同じロマンと真剣さが、サッカーにも切実に
求められている。膨れ上がった移籍金での選手争奪戦はもういらない。
ファンが求めているのは、互角チーム同士の戦い、
そしてクラブと地元を愛する選手だ。金という弾薬が勝敗を決する競技ではない。
F1はそれによって一度は破滅しかけた。サッカーもこれに近づいている。
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さすがブルームバーグ・コラム、ズバッと切ってきました。
これは異論反論が多く出るでしょうね。
しかし、単なる批判でなく、提案事項を記載しているので、
その点は批判ばかりのメディア(コラム)よりもよっぽど良い。

確かに世界的に、企業資金・投資家資金に頼らずに、
地域密着・イコールコンディション勝負・・・・等が求められる先に、
クラブ化が進んでいるのは事実であり、今後もそれが進むのでしょう。
(日本でも総合型地域スポーツクラブ推進に国が入ってきていますし)

スポーツと金という面では、TOPだけに金が集まるビジネスモデルよりも、
今後花開くダイヤの原石=ボトムのアマチュア選手をいかにスポーツに
留めるか=競技維持に金が回ってくるセーフティネット強化が必要に思う。
そのような観点から見れば上記記事は賛成。

しかしながら、全てそれでいいのか?

銀河系夢軍団は世界中のサッカーファンに夢を配る事実もあるし、
F1は、過去から続く最先端技術の戦いが終わる事でファン離れを起こすリスクがある。
このような観点から見れば上記記事には疑問。

ただ、確かに世界同時不況下で、サッカーの高騰は行き過ぎとも感じます。
仮に常勝軍団を再構築しても、金のないクラブはそれに奮起して、勝つケースもあるし・・・、
資本主義下、金持ちが投資する事で、更に金持ちになる2極分化は避けられそうにない。

ファンが求めているのは、例え互角でなくても、白熱した試合なのではなかろうか。
経緯固定によって、白熱か否かは決まらないはず。



 

posted by sports777 at 03:23| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツNEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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