http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090531-00000551-san-spo
■概略
速いだけじゃダメ! 水着開発、政治・情報力がカギ
昨年の北京五輪で注目を集めた競泳用の水着問題が再びクローズアップされている。
5月10日の日豪対抗戦男子200m背泳ぎで入江陵介選手が出した世界新記録を
国際水泳連盟(FINA)が認めず、幻となる可能性がある。
理由は着用のデサント水着に、FINAが「ルールを逸脱している」と待ったをかけた為。
◇国際水連の陰謀?
国内勢は、布のように織った素材にポリウレタンをはり付けたスピードのLRに対抗する
ために新開発したラバー素材の水着を多く提出したが、それが狙い撃ちされた。
FINAの対応に、“ある意図”を感じる業界関係者は少なくない。
日本勢の新開発の水着は、4月に開催された日本選手権で20個の日本新をたたき出し、
4個のLRを圧倒。さらに入江選手の世界新まで飛び出した。
「スピードを守るために出るくいが打たれたのでは」。競泳界関係者は、不信を隠さない。
◇スピードと蜜月関係
FINAとその公式スポンサーであるスピードとの“蜜月関係”は、北京五輪でもささやかれた。
FINAは北京の前年の2007年11月に突如、「表面加工の規制」に関するルールの文言
を改定した。ポリウレタンをはったLRが発表されたのは翌08年2月。LRは審査をパスして
認可を受け、次々に世界新を樹立し、大旋風を巻き起こした。
「スピードが改定の情報をかなり前に入手していたか、LRの開発を知った水連が、スピード
のために改定したとしか思えない」・・・国内メーカーの幹部は、当時をこう振り返る。
ただ、巨額マネーが飛び交うスポーツビジネスは、“正々堂々”が通じる甘い世界ではない。
スキーのジャンプや自動車レースのF1など日本勢が大活躍すると、ルール改定でたたき
つぶすのは、欧州が牛耳るスポーツ分野の常套手段。
北京での国内メーカーの大惨敗に対しては、「どこまでなら表面加工が認められるのかなど、
情報収集を怠ったことが一因」(スポーツジャーナリスト)との声もある。
北京五輪前の07年までスピードとライセンス契約を結んでいながら出し抜かれる形となった
ミズノは、7月に欧州で新開発の水着を売り出し初進出を果たす。
12年のロンドン五輪に向け、情報戦で再び敗れるわけにはいかない。
シビアなスポーツビジネスの世界で勝ち残るには、技術開発力だけでなく、したたかな政治力
と情報力が欠かせない。
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笑ってしまうほど露骨な話です。
まあ、経済界では、日本国内でも、どこにでもある利権話ですが、
スポーツにこの手の話が蔓延するのはさびしい限りです。
確かに、今の時代、五輪放映権などを考えれば、
裏側での駆け引きや戦略・政治力・情報力も必要だと思いますが、
蜜月はやめてほしいなあ。
(しかし、国内スポーツでもたくさんありますよね、利権話は)
被害を受ける選手がかわいそうですよ、全く。
日本水連が、国際水連にどう挑むかを注目したいと思います。
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