■ソース
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/soccer/fagi/2008/2009/02/20/20090220110121.html
■概略
予算はJ2最低レベル
1口10万円のスポンサー申し込みが一気に30口も舞い込んだ。
昨年12月2日、岡山市厚生町のファジアーノ岡山事務所。Jリーグ2部昇格を決めた翌日。
世界不況で地域経済にも激震が走る中、ほとんどの支援企業が協賛金継続か
金額アップを快く引き受けてくれている。
現在、今季スポンサーは約200社、協賛金1億9000万円。
営業担当が木村社長を含めて4人しかいない為、新規開拓が遅れて目標額2億2000万円
には届いていないが、反応がいいのは救いだ。
5億円に設定
全国各地に散らばる18のJ2チーム。これまでのアマチュアリーグ時代と違い、
選手のほとんどがプロ契約となるため人件費は跳ね上がる。
遠征をはじめ、2チームに増えるジュニアユースチーム運営費、事務経費などもかさみ、
ファジアーノは今季の予算を昨季の2倍以上の約5億円に設定。
このうち半分が協賛金、残りはJリーグからの配分金や入場料、グッズ販売収入を見込む。
それでもファジアーノの約5億円はJ2最低レベル。
J2クラブの2007年度決算を見ると、優勝した札幌14億4000万円に対し、
7億円台以下のチームは中位から下位にずらり。資金力と順位は比例するだけに
「早急にJ2平均の約12億円に近づけたい」と木村社長。
開拓の余地
ファジアーノ同様、親会社を持たないJ2のヴァンフォーレ甲府は、今季予算を
J2平均の12〜13億円に組み、07年以来のJ1復帰を目指す。
J1時代の07年には186社から協賛金7億8000万円を集めた。
ファジアーノも手本にした資金獲得の基本は「薄く、広く」だ。
債務超過に陥っていた甲府は01年、画期的な手法を取り入れた。
ホーム試合で担架やベンチの屋根、走り幅跳び用の砂場の上にまで
企業や店舗名を掲示する「どこにでも広告」だ。
こうした小口スポンサー獲得が奏功し、前年の倍の6000万円を獲得。
「これくらいなら出せるという金額設定が良かった」と振り返る。
ホンダの自動車F1撤退、アイスホッケーの西武や女子バレーボールの武富士の廃部が
決まるなど危機にひんする企業スポーツ。
こうした中、「うちは大勢の企業に支えてもらっている。急になくなる心配はない」と
市民チームの強みを強調する。
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上記のファジアーノに限らず、スポーツ全体論として・・・
企業スポーツの危機からの対策として、
多くの競技で、市民チーム・市民クラブ化が進んでいます。
しかし、体制をそのようにシフトしさえすれば良いというものではないでしょう。
体制を作った後が大変ですし、初期の希少性というか、
世の賛同を受けやすい時期はいいのですが、
ありふれた頃になれば、どうしても競合が多くなり、
資金調達力もアピール力も減ってしまいます。
(そういう意味では早いアクションが有利)
計画が周到でも、肝心なのは実行力。
実行を開始してから、計画通りに行かないと認識した時点でかなりのレッドソーン。
事前計画をきっちりやってから走り出して頂きたいですね。
緻密な計画と徹底した実行、両方とも重要です。
クラブで賛同者を増やしても、結果的に企業の広告露出効果を頼るのでは、
クラブの意味がないはず。
体制・組織も大事だが、組織がどのようであれ、資金調達力が問われる。
その資金集めに、広告露出だけを頼るのは危険と考えられます。
もっと、別のスポンサーメリットを組立てて、
安定した資金調達法を確立しなくては、
現在の企業スポーツの崩壊の根本的解決策にはならないでしょう。
市民クラブ化の手本となる欧州サッカークラブ運営。
市民による資金をメインに運営して、企業スポンサーは二の次という好例もある中、
日本のスポーツチームの多くが、この好例を踏襲して成功するとは限りません。
やはり、それには相当な時間がかかりますし、
ある程度、数が限られる可能性もあります。
(あまりに多くの市民クラブが生まれると、バッティングも起こる為)
とは言いながら、現時点でのスポーツ発展を考えれば、
市民クラブ化のアーリーステージに過ぎないので、
どんどん、挑戦して頂きたいですね。
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