■ソース(月刊『FACTA』2009年1月号)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20081229-00000001-facta-bus_all
■概略
民間放送・11月発表の08年中間決算。「赤字」「減益」がずらりと並んだ。
・日テレが半期ベースで37年ぶりの赤字転落。
・テレ東も中間決算の公表を始めた02年以来、初の赤字。
・視聴率TOPフジは、制作費圧縮・通販伸長で黒字だが、前年同期46%減益。
・テレ朝も利益が半減。
・TBSは32%減益と最も「傷」が浅いが、本業の放送収入は不振。
・大阪は文字通り総崩れ。
地上波民放の経営悪化は広告不況のせいばかりではない。芸能人に依存
する安直な番組が、視聴者とスポンサー双方に愛想を尽かされたのだ。
※「北京五輪」でもNHK圧勝
地上波民放のビジネスモデルは、局が制作したい番組をスポンサー企業
に提案し、了承した企業から制作料・電波料を得て番組を制作・放送。
消費者(視聴者)に支持(つまり、多くの人に視聴される)の結果、
スポンサーの商品・サービスが売れたり、企業イメージが高まる。
ところが、ここに来て地上波民放の存立基盤ともいうべき良質な番組
作りと視聴者・スポンサー双方の支持が音を立てて崩れている。
まともな視聴者が落胆、スポンサーが首を傾げるような低劣安直な番組
があまりにも多いためだ。
08年8月の北京オリンピック中継は、その典型だった。
地上波ではNHKが約200時間、民放5局も計170時間の中継を行ったが、
結果はNHKの圧勝に終わった。
有名人を使ってバラエティー番組風に派手に盛り上げる作戦だったが、
視聴者は食いつかなかった。
この傾向は北京五輪に限らない。
ある局首脳は「我々民放は視聴者ニーズの変化に鈍感」と反省するが、
視聴者は低劣番組に飽き飽きしており、もう手遅れではないか。
※「無料CM追加」が上陸か
CMを提供するスポンサー企業も地上波民放の体たらくに業を煮やし、
実力行使を始めた。日本最大のスポンサー、トヨタの奥田碩相談役は
「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」の席上、厚労省に関する
批判報道に「マスコミに対して報復でもしてやろうかと。スポンサー引くとか」と発言。
トヨタは広告の「費用対効果」にもメスを入れ始めた。
米3大ネットワークの一角、NBCと新しいCM契約を結び、
番組が視聴者の関心を引きつけられなかった場合、
局に無料で追加CMを放送させることにした。
スポンサー企業にとって極めて有利な契約だ。
トヨタ幹部は「テレビCMは本当に効果があるのか、
見極める必要がある」と言い切る。
これまでテレビCMは効果が十分に実証されないまま
制作、提供されてきたが、今後は我が国でも
費用対効果のチェックが厳しくなるだろう。
CM投下額ナンバーワンのトヨタが動けば雪崩が起きる」
(日用品メーカー幹部)。
広告収入が激減するなか、米国流の「無料CM追加」措置が
日本に上陸すれば、地上波民放は大打撃を受ける。
博報堂系シンクタンクにうる「2008年メディア定点調査」によると、
1日当りメディア接触時間自体が減少。テレビ割合は今かろうじて5割。
早晩5割を切るだろう。
中でもテレビCMが購買行動に結びつきやすい、
スポンサー企業にとって狙い目の「F1 層」(20〜34歳の女性)
のインターネット、携帯へのシフトが著しい。
これが広告収入激減の根底にある。
ターゲットが見ない番組にCMを出し続ける程企業は甘くない。
CMスキップ(飛ばし)できるHDD内蔵型ビデオの普及も強烈な逆風だ。
視聴者のCMスキップ率は05年時点で64.3%。現在は70〜80%。
若者にとってCMはもはや「邪魔者」。
CM飛ばしによるスポンサー企業の損害額は、05年時点で年間540億円、
現在では700 億円に達した模様。
ネット先進国の米国ではNBC、ABCなど5大ネットワークの視聴者の平均
年齢は「50歳」になっている。日本の地上波民放の明日の姿だ。
気がつけば若者に見放され、金を使わない「F3層」(50歳以上の女性)、
「M3層」(50歳以上の男性)しか見ない地上波民放。
スポンサーはF3、M3相手の番組に財布をはたく道理がない。
低劣で安直な番組に胡坐をかき、若者と広告主に見捨てられた地上波
民放はさまようばかりだ。
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マスメディアのTOP、テレビ業界の最近の状況を象徴する記事。
まあ、そうは言ってもテレビは十分強いですが、
そのパワーが落ちているのは事実ですよね。
一方、PCネット・携帯ネットのメディア力は増すばかり。
アマチュア選手にこの記事で読み込んで頂きたいポイントは、
トヨタの広告に対する対応です。
広告に対する「費用対効果」を追求する思考に変わった点は重要。
これまでトヨタは広告費で日本一を走り続け、
テレビ業界だけでなく、ラジオ・新聞・雑誌、
あらゆる広告媒体に莫大な資金を投資してきました。
各種媒体と広告代理店がそれにあやかってきたのは間違いなし。
そこには、費用対効果よりも、曖昧な関係もあった事でしょう。
広告費TOPのトヨタが動く事で、
広告業界が一変する事は時間の問題。
スポンサーシップを狙うアマチュア選手は、
相手(スポンサー)の立場に立ってものを考え、
相手が何を望んでいるのかを見極めて、
その費用対効果・ROIをキチンと提示する・・・
スポンサーシップの基本に戻ってアプローチして頂きたい。
2009年01月02日
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