http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2012/03/13/kiji/K20120313002816510.html
■概略
まだ“就活中”の藤原「営業はこれからですね」
“就職活動”はまだ進展なし。藤原はスポンサー企業を募集中だが、
「営業はまだこれからですね」と説明。
既に数十社を超える企業から打診はあるものの、決定には至っていない。
藤原はロンドン五輪後も競技を続ける意向を持っており、単年ではなく
複数年の長期的なサポートを希望している。
関係者は「3月中に決まればいい」と話した。
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先日、戦績TOPを取っても、企業スポンサーから寄ってくるような事は無い、
と当ブログに記載しました。
これに対して、「あるじゃないですか」との選手からのメールを受けたので、
取り上げてみる。
TV中継競技、しかもマラソンなんて、メディア露出効果という面で別格ですよ。
中継時間が仮に1時間なら、TOPをキープすれば、殆ど胸ロゴが露出される。
1時間中、30分、胸ロゴが中継されたとすると、
仮に視聴率10%なら、超簡易計算で、10*70万人仮定で700万人リーチ。
時間軸で見れば、時間帯で大きく異なるものの、
判り易く30秒¥100万スポットCMと仮定した場合の換算ならば、
1分¥200万*30分=6000万相当。
TV以外の新聞・ラジオ・ネット・雑誌等の広告露出効果を考えると、
こんなに企業にとってリーチのできる競技は他に有りません。
(これらを年間、何本走るかで、その効果額は膨大になります)
格闘技なら5分程度でパンツ・ロゴ露出は見えにくい。
テニスなら、試合時間が長くても腕の小さなパッチは見えにくい。
時間や場所というモノサシから、やはり長い時間に胸真正面から撮られるマラソンは、
スポーツの中でも別格扱い。
その辺りの費用対効果を考えれば、乗りたい企業が手を上げる。
他競技で、これほど露出時間・露出場所という面でマラソンに対抗できる種目、
中々ないですよ。
故に、「戦績TOPを取っても、企業スポンサーから寄ってくるような事は無いと考えよ」
というのは、修正するつもりはありません。
可能性ゼロでは無いですが、ゼロと考えた方が良いです。
(TV中継無しで、効果面が殆ど無いのに転がり込んできた時はラッキーと思えばいい。
ただ、瞬間的な支援心は継続しないですよ。企業にも目的がありますから。
その点、藤原選手が、長期的サポート社を希望している事は賢明と思います。)
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ブログ記事タイトルは、「企業は戦績に対して資金提供するのではない2」。
では何に対して資金提供しているのか?
これは、アマだろうとプロだろうと、アスリートなら異口同音で返答できないといけない。
企業は、業績向上の為、又は、ブランディングの為に投資する。
業績向上の一策として、広告(メディア)露出効果が挙げられる。
故に、その効果に繋がる、「スポンサーメリット」に対して資金提供する。
だから、資金難の選手が資金を得たい時、
自分の戦績(プロフィール)を売るのではなく、
自分が設定したスポンサーメリットを買って頂く。
そのメリットが¥100万相当なら、¥99万で買って頂く。
そのメリットが¥1000万相当なら、¥999万で買って頂く。
こういう精神が、特にアマ選手には必要だ。
年間競技資金が¥1000万必要で、胸にロゴを貼るから¥1000万下さい・・・
これが一番ダメな交渉。
自分の胸ロゴの換算額を計算すべき。
仮に計算結果が¥100万なら、¥100万のみが協賛金扱いであり、
残り¥900万は寄付金となる。
1年後、¥1000万のメリットがなかったじゃないかと揉める事もある。
¥100万分しか無い価値を、
¥1000万相当だと言って営業トークのみで契約を取るケースは詐欺とも言える。
この辺りを、特にアマチュア選手は注意しなくちゃいけない。