■ソース
http://www.topnews.jp/2011/07/08/news/f1/teams/ferrari/39383.html
■概略
フェラーリ、F1チーム名を変更
フェラーリが、F1公式チーム名変更を決断。
長年タイトルスポンサーのタバコブランド「マールボロ」が、ついにチーム名から消える。
かつてF1は、多くのタバコメーカーがスポンサーを行っていたが、
各国でタバコ広告が禁止され、現在ではF1からタバコ広告が姿を消している。
しかし、タバコメーカーからのスポンサードが禁止されているわけではない。
その為、今もタバコメーカーのフィリップ・モリスがタイトルスポンサーになっており、
公式チーム名は同社ブランド名を入れ、「スクーデリア・フェラーリ・マールボロ」。
クルマやウエアにロゴを入れることもできないため、
マールボロのロゴを連想させるようなバーコードをクルマやウエアに掲出していたが、
昨年はサブリミナル効果があると話題になり、フェラーリはバーコード掲出をやめている。
しかし、『thef1times.com』によると、フェラーリは公式チーム名変更を決断。
マールボロの名をチーム名から外すよう決めたという。
フェラーリがマールボロの名を公式チーム名に残していることについては、
反タバコ団体からの抗議があったようで、不要なトラブルを避けるための決断。
先日フェラーリは、フィリップ・モリスとの契約を2015年まで延長したと発表したばかり。
フェラーリとフィリップ・モリスの新契約は、4年間で3億ユーロ(約346億円)と言われる。
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うーん、難しい。
世界的なタバコ離れとスクリーニング。
後世、タバコの存在は無くなるだろうが、今はまだ変換期。
その上で、
F1の最大のスポンサーメリット=広告露出効果が無くても、大金を出す、というのだから、
フェラーリだけでなく、スポーツ界にとって神様のような存在、という見方もできる。
フィリップ・モリスにとって、4年間¥346億のリターンは赤字決済の可能性が高いから。
よっぽど社長がF1好きなのか、強いコネクションなのか、
通常は有り得ない投資。
だから、広告(メディア)露出効果以外で、
見えない大きなスポンサーメリットがあるのではと勘繰ってしまう・・・
仮にフィリップ・モリスがクライアントなら、
やはり、広告露出や販促などの業績に関わる事ではなく、
CSRブランディングを推奨し、次世代ビジネスにシフトして安定するまでの
ブランド再生を提案します。
既に新規事業など、事業シフト策も始まっている事でしょうから、
社会背景・時代背景を考慮すれば、金が掛かっても、そちらを社会に打ち出す事が、
最終的には、マイナスを減らす事になるでしょうから、
そんな場面で、新たなスポーツ活用戦略をアクションしてほしいですね。
スクリーニングされる産業は、タバコだけでは無いですが、
その事業自体が悪と映る産業でも、内部改革中の企業も有りますし、
うまく別事業にシフトしようとする動きもあります。
こういう企業に共通するのは、
会社自体はスクリーニング対象であっても、中の社員達は相当しっかりした方が多い、、、、
過去、御付き合いしたその手の企業を思い起こすと、そんな事が言える。
ただ、結果的に、その事業自体が社会全体からのスクリーニング対象ならば、
スクリーニングされないような事業シフトを行なうしかない。
(以前、CSR専門会社をやっていた時は、Socialブランドに関する相談を受け、
かなり社会から悪評判だった企業の経営陣と協議し、
1週間後には社会貢献部を創設して頂き、そこに予算投下させる流れも作れ、
本体事業の広告を減らすとか、、、、
別の企業では、消費者目線のPRに変えさせるとか、社会の立ち位置を少しでも
改善する提案を行ってきましたが、スポーツ活用も同じ。
スポーツは、それ自体が単体成立していればいい、というものではなく、
他産業・業態・社会に、直接貢献するモノにならないと、この先、生きていけない。
これは、マクロ視点で長期的なモノサシからの私見だが、
事実、こういった事が無い為に、ほころびがでている側面もある。
つまり、スポーツサイドがスクリーニングどうこう言う前に、
スポーツ界内部がスクリーニングされるべき事も沢山あるという事。
スポーツは清き正しきものだから、社会監査の目を配慮して、
スクリーニング企業と御付き合いできない、と言う前に、
スポーツ界内部の変革を行うのが筋。)