http://www.sankeibiz.jp/business/news/110124/bsg1101240501001-n1.htm
■概略
リーグ運営 アマとプロは共存可能か
バスケ日本リーグ・レラカムイ北海道が経営難に陥り、JBLから除名処分。
JBLがチームを直接管理することになった。
「アマ対プロ」に関係し、破綻の原因やJBLの行方を考えるのは意味がある。
◆もうかる仕組み
NBAコミッショナーが、「米国プロリーグは収入配分が明白だから、
経営者と選手が儲かる事に全力を傾ける。ところが、サッカー界はアマとプロが
混在するので、分配が複雑。その結果、サッカークラブは儲からない」と言っていた。
JBLのプロチームにも同様の懸念があったが、その心配が現実化した。
◆試合数が少ないほどよい実業団チーム
日本バスケ界は、アマとプロの関係を曖昧。その象徴が、プロbjリーグと
アマ主体JBLの併存。しかも、bj全チームと全選手がプロに対して、
JBLは、実業団6チームと完全プロの2チーム(レラカムイとリンク栃木)。
実業団(アマチーム)は企業の福利厚生の一環で、企業の定款にバスケ興行は
記載されていない。しかも、福利厚生は社員向けサービス目的だから出費専門。
ということは、実業団はチケット販売含め収入獲得を禁じられている事になる。
収入がないのに、企業は実業団を保持し、給料・遠征費・体育館維持管理費を負担。
加えて、試合を地元で行う時は、福利厚生のため社員のチケットを購入。
従って、実業団の年間試合数は少ない方がよい。経費が掛からないから。
◆試合数が多い方がよいプロ
一方、プロのレラカムイやリンク栃木は、プロ野球同様、チケット販売を
中心に収入を得て、そこから選手年俸やJBLに収める年会費を払う。
選手年俸や年会費は固定費だから、収入が多くないと固定経費を払えない。
収入を増やすには試合数は多い方がよい。ここで、実業団チームと利害が対立。
更に、試合興行では地方バスケ協会とも利害が対立。
実業団試合では、地方協会が会場確保からチケット販売まで行っているのに対し、
プロは他人にチケット販売を任せるわけにいかないから。
リンク栃木は、昨年度、経営努力と栃木県や宇都宮市のバックアップが相乗効果を
生み、黒字を達成。レラカムイは地元との共同作業がうまくいかなかったようだ。
地元受けの悪かったレラカムイを引き受ける運営会社が現れない場合、
JBLはこれからどうなるのだろうか。
JBL直轄で赤字が出た時、補填するのは結局7チームになるし、
レラカムイが消滅すると7チームでのリーグ戦になり、効率が悪くなるばかりか、
いつも同じチームと対戦している印象を持たれかねない。
◆JBLはプロ化を断念すべきでは…
一つのリーグにアマとプロが共存することは難しい。JBLは懸案のプロ化を断念
してアマチームだけの組織に再編成し、リンク栃木はbjリーグに加わった方が
合理的と思うが、いかがだろうか。(帝京大経済学部教授・大坪正則)
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レラカムイに関しては、後日に詳しく追いかけますので、
今日は、上記のような、プロ・アマの問題と言うか、リーグの問題と言いますか、
スポーツの位置付けと言いますか、、、
競技名は伏せるが、バスケ界以上に摩訶不思議な競技リーグは多い。
もっとこうすればいいのにと、たかがスポーツビジネス2年生のド素人でも
黙っていられない運営を行なっているリーグが多い。
余計な御世話と言われるのが見えているので、依頼案件にしか口を出さないが、
何十年もスポーツ界にいる経営者の方々は、そろそろ表で指摘するべきです。
(人に振っているつもりは無いです。ある競技界で発言しようとしたら、
事前に内容を察知されて止められた事もあるし。だから中堅・ベテラン勢に
御願いできればという意味。)
皆さん御存知のように、協会・連盟が二分されている競技は、
何もバスケ界だけではありませんし、
人気競技界ほどに、まるで行政機関?という印象を持つのは、
殆どの外部人間が思うところ。
まず、根本的なところから改革しなくてはならないはず。
根本とは何か?
バスケの話に戻れば、大坪氏の御意見、賛成です。
リンクはbjに行って、もっともっとプロを追求すればいいのでは。
試合数が少ない方が良い、いや多い方が良い・・・という問題だけではなく、
様々な課題が絡み合っているはずですが、
無論、そんなに簡単にリンクがbjに行く事はできませんが、
ただ、そういう意見が出てしまう事自体がクライシス。
レラカムイ側にも課題があったのでしょうが、
どちらがどうのこうのという以前の問題とも思えてきます。
レラの場合、地域密着思想で、北海道民のファンを確実に増やして、
立ち見客を出させる程に育った事実があり、
確かにその裏側にはグレーゾーンがあったのかもしれないが、
今回の事件には「?」が多い。
3年後の統合計画が非常に心配。
プロ野球、Jサッカーに続き、本格的なTOPプロスポーツには、
バスケットが昇り上げるものと想像していたので、非常にショックである。
記事に合わせて考えれば、
プロ・アマ混在の競技種は、今回の事件をどう読むのであろうか?
他人事と言えないはずです。