数年前から述べている事ではありますが、
経済や社会状況を読むと、より表面化していくであろう事を挙げてみます。
経済状況が改善する様子は見えず、先行き不安は止まらず、
勝ち組・負け組の2極分化は増し、消費者は財布の紐を固める方向。
その影響をモロに受けるBtoC企業の全体的な傾向としては、
スポーツスポンサーシップに余剰金を回すという動きは減少を続け、
予算消化にスポーツを使うというのも減り、
これまで、コネクションだけで交わされてきた契約にメスが入り、
実質的に費用対効果の無い契約に、厳しい監査が入る事で、
マクロに俯瞰すれば、スポーツスポンサーシップに明るい兆しは見えない。
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プロスポーツは、TVを始めとするマスメディアによる広告露出効果に直結し、
ネット媒体の拡大も手伝ったテレビ離れ(視聴率降下)等を考慮すれば、
高額な資金が動く聖域でさえ、より高い危機意識を必要とする状況になる。
企業の求める、売上に直結する実質効果は鮮明となる方向は、
今後よりシャープに、そしてシビアになり、
リーチよりもコンバージョン重視が深くなると考えられる。
ビジネス協賛や事業投資の世界ほど、それがより強固になって行くので、
スポーツ協賛もそれに習えとなるのは当然であり、
より鮮明にあからさまになって行くものと考えられる。
企業が行なう広告・販促手段は様々で、スポーツはその1つに過ぎないので、
とにかく、その効果(ROI、スポーツではROSか)が強く求められる。
この流れは、今後も、より深まる。
イメージUP、ブランディングだけでは通用しない時代に既に入っているし。
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アマチュアスポーツは、プロ以上に線引きが厳しくなる。
アマチュアへのスポーツ投資は価値があるの?と問われて、
それに答える臨戦態勢が、プロに比べて劣っているから。
プロ選手には広告代理店・マネジメント会社がついている。
メディア効果の時代じゃない、USA型アクティベーションの時代だと
モノサシを変えれば、ビジネス的に即応する態勢と体制があるけど、
個人単位で生きるアマチュア選手にはサポートもなく、
ビジネス的に孤島に立つ傾向が増してしまう・・・・・
プロスポーツが危機感を増せば増す程に、アマチュアは押されてしまう。
仮に、プロスポーツが上場・大手企業のみをターゲットにしてきたとする。
アマチュアは中小・零細企業しか頼れない時代であったとする。
プロが危機意識を持って、中小・零細企業にもターゲットを広げてきたら、
しかも、バックには広告代理店やマネジメント会社ががっつりサポートしたら、
これまでアマチュアの領域であったエリアに居られなくなる・・・
2010年、これを確実に実感しています。
アマ特化と公表している自分に、プロの相談が入ってくる事で証明できる。
資金難のアマ選手が競技を去る速度を高めれば、中長期的な視点で、
スポーツ国力が降下し、競技そのものが衰退してしまう。
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上記だけ読むと、非常に暗い話と捉えられるかもしれない。
しかし、アマ選手を主にサポートしている立場の私自身は、
悲観していない。むしろチャンスと考えています。
アマ選手をメインターゲットにした当ブログで、不安をあおるつもりは全くない。
その反対で、論理的に、実質的に、現実的に明るい方角を見せたい。
そう、前述のような暗い話の中で、何故、明るい未来が想像できるか?
原因と状況が判明しているので、傾向と対策が打てるから。
勿論、社会がゼロ状態で、プラスを追いかければいい時代に比べて、
不況というマイナス状態からプラスを追いかけるので、
非常に不利な中での勝負であり、確率も減るし、大変な事に間違いはない。
但し、マイナス状態からであろうとゼロ状態からであろうと、
プラス側に走れる中身と自信があれば、道は開けると思います。
中身とは何か?
既に前述に答えが書かれているが、
それは費用対効果であり、Return On Sponsorshipであり。
それを決定付ける「スポンサーメリット」こそが、
スポンサーシップ成約率を高める根源。
スポンサーメリットはそんなに軽いものじゃない、非常に重いもの。
言葉ではわかっていても、それをキチンと着地させている事例は少ない。
アマ選手は当然ながら、プロでさえ曖昧にしているケースは多数ある。
この曖昧さが通用しない時代だからこそ、
原点に戻って、原点を追求すればいい。そんなに難しい事ではないです。
何をどう企業に伝えるか、交渉するか、これに尽きます。
プロでさえも、これを深くえぐって来ざるを得ない時代が進みます。
と言う事は、
アマ選手は、流れを待っていたり、流れに乗ろうとするのでは遅過ぎる。
自分で流れを作る事が必須となります。
幼いキッズから競技1本で生きてきて、社会経験も無いという選手であれば、
確かに企業分析も難しいかもしれない。
依頼する相手=企業を分析できなければ、スポンサーメリットも考え付かない。
しかし、判らなければ、判るように勉強すればいい話。
(トレーニングが忙しいから無理というのであれば、それまで。
それは否定しません。但し、危機意識を持って情報武装して、自分対策に
投資している選手が実在するのだから、スポンサー獲得競争に負けるだけ。
スポンサー獲得も勝負の世界なので、勝とうと努力する人だけ勝てばいい。)
確かに、ビジネス知識の無いアマ選手がスポンサーメリットを組み立てるのは、
世間一般的には難しい事と映るかもしれません。
協会も監督もコーチも、スポンサー獲得という面では情報が無いでしょうから、
選手は独学でやるしかなかった。
誰も教えてくれないから、広告価値¥10万程度の胸ロゴ掲載を、
¥1000万必要だから¥1000万で買ってくれと頭を下げる事になる・・・
しかし、100社200社回っても、企業は成約してくれない・・・
もうダメだと競技続行を断念する・・・
(世渡りのうまい選手は、スポンサーメリットそっちのけで、コネだけで成約させる
輩がいるのも事実だが、メリット=費用対効果が伴わない為に、
それは協賛金ではなく寄付金であり、業績に真っ先に影響してきて切られる。
どんなに大コネでも、全体的な経済状況が悪くなる程に、通用しないものとなる)
ただ、今は独学だけに頼る必要はないです。
少なくとも、多少は教える場を作っているつもりです。
(カレッジや教材やサポートコンサル等)
それを利用するかどうかは個々の判断力だし、
そもそも、そういう場の存在を知らないと、最初の1歩も始まりません、、、、
こういう情報をすくい取れるかどうかが、情報武装の1つです。
アマ選手は、単に強いだけでは生きられない時代になって行きます。確実に。
一般的な言葉で言えば、世渡り上手な強い選手でないと、生き残れない。
スポーツを取り巻く環境は、今後、もっともっと厳しくなるから。
世渡り上手の1つにカウントできるのが、スポンサーシップ獲得だと捉えます。
それは「運」や「コネ」ではなく、「メリット構築力」や「営業力」です。
努力と根性では組み立たないもので、直に身に付けるしかない。
トレーニングやパフォーマンスUPに忙しいのはわかります。
しかし、1歩踏み出して、この先を考えてみて下さい。
厳しい時代に、好きなスポーツで喰っていく・・・・
これは環境適応力が求められ、時代という環境に合わせられるアスリートのみが、
生き残れる時代に既に入っており、
2011年以降、それがより明確化して行くと思います。
悲観する事無く、対策を取るべし!
不利な時代になろうと、明るい勝ち組に!
Get ! Sports Sponsor !!!
(不安をぬぐえないなら、左の黄色バナー2段目からメールを下さい。
個別対応でフォローしますから)
それでは、良い御年を!
2010年12月31日am11:30
◇アイスタイル計画事務所
◇潟Xポーツゲイン
◇アスリートエール実行委員会・調整局
岩田