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2010年08月31日

募金(寄付金)と協賛金

■ソース(朝日2010年8月30日)
http://www.asahi.com/national/update/0829/TKY201008290290.html
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010083001000374.html
■概略
パラリンピック募金活動をめぐり、厚労省が、日本パラリンピック委員会(JPC)側に対し、
募金活動NPOとの契約解除などを29日までに行政指導していたことが分かった。
不透明な募金活動の実態を問題視し、パラリンピックの信用や名誉を損なったと判断。
JPC側はこの指導を受け、契約解除の方向でNPOに対するパラリンピックの名称使用
の承認を取り消すよう国際パラリンピック委員会(IPC)に提案し、協議中。
また、JPC側は自ら募金活動をする方針だという。
このNPO法人は「日本パラリンピック支援機構」(東京都新宿区)。
JPC内部に置く財団法人「日本障害者スポーツ協会」(中央区)からパラリンピックの
名称使用許可を2004年に得て、選手強化費の一部に使われる募金活動をしていた。
機構が、募金協力した企業の了解を得ることなく、04〜08年度の募金収入計約6080万円
のうち約6割(各年度では5〜8割)を募金の経費やチャリティー事業の経費に充てていた
ことが、今年4月に発覚。同省が経緯を調査していた。

機構が、募金経費だけでも一律3割を取っていたことや、使途を明らかにしていなかったこと
を問題視。決算報告・公表を行わなかった点などを、JPC側との契約違反だとした。
更に、機構がパラリンピック名称を使って事業をする際、IPCが課していた「寄付者名を
明記した財務資料をウェブサイトを含む手段で常に公表すること」とする条件を履行して
いなかったことも指摘。
これに対し、機構は「募金からの経費率30%は日本障害者スポーツ協会側との再三の
協議で決めた」などと主張。活動を一時的に停止する一方で、契約継続を求めている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

30日の朝日朝刊の社会面にデカデカと出ていました。
この件、以前にも問題に挙げられていましたが、またここに来て???

募金=寄付金の扱いは難しい。
協賛金と違って、ビジネスではないから、例え¥1円でも「善意=気持ち(心)の金」。
リターンを明確にビジネス的に戻す協賛金に対して、
寄付金の受け手は、心からの感謝をすれば済まされる。
(だから、そこに甘えが乗じる場合も多い)
ただ、そこには「心」が根深く入っているから、その感謝度が問われる。
そこに、ゆるさがあれば、二度と寄付してもらえない。

寄付者は、心の金として、それが現場で生きる金と信じている。
¥100寄付すれば、現場で動く人件費はボランティアでゼロであろう、
そして、100%活動に使われるのであろう・・・・と。
だから、記事のように、何で30%も経費を取るのだと・・・。
寄付者の気持ちもわかる。

しかし現実は、現場でどうしても経費がかかる場合もある。
真夏の炎天下に募金活動をして、ジュース1本も支給できない事にも例えられる。
(別に上記NPOを擁護している訳ではない、NPO・NGOの寄付金収集の一般論だ)

自分もNPO絡み、CSR絡みで、昔は寄付金の近くにいた。
大手NGOや零細NPOの資金繰りや、寄付の流れも、嫌が上にも見てきた。
世間が想像するのとは逆行する事が多いのも事実である。
(だから自分はある時期から、寄付をする際は、キチンとリサーチできた
 対象機関でないと金は出さない主義になった)
¥100寄付して、現場に¥100使われる事は稀である・・・とも言える。
(無論、ケースバイケースだが)
国内の多くのNPOだって大変です。
NPO=ボランティアではない・・・これがわからない方もまた非常に多い。

誤解して頂きたくないのは、
上記NPOを擁護したくて、このような話をしているのではないです。
NPO全般の実情や、募金=寄付金の扱い方について、まず論じているのみ。

http://www.jp-sc.jp/report/index.html
こういう形で会計報告するのは珍しいです。
通常は、事業報告書、会計報告書が添えられる形なので。

・・・・・・・・・・・・
と、ここで少し話を切り替えると・・・
これが寄付金ではなく、協賛金であったら、
つまり、募金した側に何かしらの特典=リターンがあれば、話は大きく違ってきた。
(無論、パラリンピックをテーマにする事自体、それが難しいのはよくわかっているが)

100%とは言えないけど、99%の場面で、
スポーツは協賛金で生きていくべきと、当ブログでは何度も述べてきた。
マクロに社会を見れば、心の金が使われるべき、優先されるべきテーマがたくさんある。
介護・人権・ワールドピース・飢餓・環境・・・
もちろん、寄付金は出す側の自由。スポーツに出したい人は出すべき。
ただ、スポーツで資金を求める側は、
そういった他のテーマに配慮しつつ、
持続可能なビジネスチックな手法をベース化すべき。

アスリートエールはそれを検証する場とも言える。
そして、上記のような誤解を1mmも受けたくなくない意味でも、
寄付金でなく、協賛金を扱うビジネスとしている。
協賛金には、広告代理店・マネジメント会社・エージェント等が関わり、
堂々と経費として%が取られる。
当たり前である。その金を動かすのに、どれだけの人件費と経費をかけているか・・・
そこで無謀なビジネスをしている人もいるが、
キチンと関係者全体のバランスを見て、金の配分が決められていく事が求められる。

投資者も仲介者も受け手も満足する事を目指すビジネス=協賛金と、
投資者と受け手の満足で、仲介者は介在しないように思われる心の金=寄付金では
大きな違いがある。

そもそも、寄付金よりも協賛金の方が獲得が難しい。
だから、結果的に、
それを求める事で、アスリート自身が育つ。資金感覚を掴める。
スポンサーシップというビジネスを学ぶ。
その為の経緯として、ファン・コミュニケーションを実行する・・・
これらが、スポーツの価値、
いや、アスリートの価値を上げるベースになるものと考えています。








posted by sports777 at 15:51| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツNEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ネーミングライツに見るスポンサーマッチング

ここ数日で、ネーミングライツのスポンサー決定情報がいくつか流れています。
ネーミングライツは「曲がり角」と言われている中で、やはり、まだまだニーズはあるようです。
全体的な流れは「ネーミングライツ=古い=効果が見えない」・・・・となるのかもしれない。
しかし、少数でも現実的に決定している。

これはアマ選手のパーソナル獲りと同じとも言える。
99%の企業は、有名プロ選手しかメディア価値が無いと言う・・・
でも残り1%は、支援心も含めて、名の無いアマ選手でも投資価値はあると・・・
この1%とマッチングをどう行なうかが課題ではあるが、
戦績下位でも、アマでも、キッズでも、
広告価値というモノサシでは圧倒的に不利な選手が、
少数でもスポンサーを獲得している事実が大事です。

そもそも、そういう支援心とビジネス心を併せ持つ企業は、
アマ選手のテレビ露出などに期待していない。
最初からテレビに出ないから・・・
では何に期待して投資するのか?

勿論、先の99%は広告=メディア露出・・・という所のみで判断するケースが多い。
だから、無名やマイナーじゃ困る訳だ。
でも有名アスリートは高い・・・・だからスポーツ投資はねえ・・・とくすぶる場面も多い。

まだ名も無いアマ選手に投資する企業は、
確かに、熱意・根性に対して、余剰金を寄付的に投資するケースもある。
だが、善意なので、いつでもやめられるし、長続きしない事例も多い。
世は長引く不況で、余剰金を出す企業は少ないから、
戦略的な企業は、プロより格安、そして、売上・ブランドに直結する案件を好む。
数的には非常に少ないが、ゼロではない。
ネーミングライツの少ないながらニーズがあるのと一緒である。


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■ソース(朝日2010年08月31日)
http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000001008310002
■概略
愛知県一宮市光明寺に来春開館する市総合体育館。
・バスケットコート=第1競技場の名称は、
 繊維会社モリリン(ディアドラ・ジャパン)による「DIADORAアリーナ」5年間¥1500万。
・第2・第3競技場はいちい信用金庫による「いちい信金アリーナA・B」。1000万。
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■ソース(八王子経済新聞2010年08月30日)
http://hachioji.keizai.biz/headline/665/
■概略
オリンパスは来春運用開始する新しい「八王子市民会館」のネーミングライツを取得し、
名称を「オリンパスホール八王子」とすることを発表。5年*年額2500万円。
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■ソース(東京新聞2010年08月31日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20100831/CK2010083102000079.html
■概略
群馬県は、総合体育館「ぐんまアリーナ」のネーミングライツを、綜合警備保障の関連会社
「群馬綜合ガードシステム」に売却。11月からは、「ALSOKぐんまアリーナ」。年額700万円。
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一方、最近の募集情報は、
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■ソース(毎日新聞 2010年8月29日)
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/20100829hog00m040011000c.html
■概略
夕張市は、市内2カ所のスポーツ施設にネーミングライツ導入。9月1日〜スポンサー募集。
「ゆうばり文化スポーツセンター」年間320万円以上、「平和運動公園」240万円以上。
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■ソース(東京新聞2010年08月31日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20100831/CK2010083102000056.html
■概略
千葉市は、千葉ポートアリーナ、千葉アイススケート場、千葉市民ゴルフ場の3施設で、
命名権スポンサーを9月30日まで募集。各施設とも年額1000万程度。
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posted by sports777 at 14:51| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツNEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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