http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20100731ddm035050015000c.html
■概略
インサイド:就活するメダリスト 競泳・松田丈志の苦悩/5止
◇選手と企業、結ぶ試み
競泳界では松田丈志(26)のような社会人選手が増えてきたのは、ごく最近。
だが、他競技では学校卒業後に力を伸ばすトップ選手は以前から多い。
「日本のスポーツは企業が支えてきた。この構造はすぐには変わらない」と、JOC専務理事。
ただ、松田の例を見るまでもなく、企業の支援態勢が揺らいでいるのも事実。
JOCが計画する「ワン・カンパニー、ワン・アスリート」構想は、その打開策として生まれた。
スポーツに関心ある企業を掘り起こし、各企業が選手に求める役割、支援限度額等を調査。
支援を求める選手側からは雇用形態、年間経費等の要望を集め、条件が合致するカンパニー
(企業)とアスリート(選手)を結び付けようとする試みだ。
JOCで競技の強化、環境整備を担うゴールドプラン委員会が手掛け、
委員の荒木田裕子理事(56)=日本バレーボール協会女子強化委員長=がまとめ役となる。
3月には「スポーツ将来構想プロジェクト」の中間報告書を提出。企業数社にヒアリングを行った
際は「どこまでお金を出せるか」と突っ込んだ質疑もあり、企業側の本音を引き出している。
荒木田理事は「莫大な費用が必要と、あらぬ誤解を受けていたことが分かった」と苦笑。
年間数千万円程度なら支出できると答えた企業があった。
「女子選手は積極的に支援したい」と、宣伝効果優先の論理も理解。
「会社がある地域に関連する競技は支援しやすい」
「社員のモチベーションUPに繋がる存在に」等、
企業の理想像も明確になった。
この構想自体は以前からあったが、「経済同友会」の岡野貞彦執行役(51)が07年から
メンバーに加わったことは大きい。企業への橋渡し役となり、計画が現実的になってきた。
今年中には成果を出すべく、8月に各競技団体へ強化指定選手を対象にアンケートを送付。
「どういう支援を受けたいか」「引退後も企業で働きたいのか」など具体的な回答を求め、
企業側に打ち返す算段でいる。
岡野氏は「スポーツ界での問題が、それ以外の世界へ十分に伝わっていない」と指摘。
荒木田理事らの企業訪問では、スポンサー探しに悩む松田を初めて知り、関心を示した
企業もあった。契約には至らなかったが、こうした内情が経済界に伝わる効果もある。
岡野氏は「本来なら各競技団体がノウハウを覚えて取り組む問題」
とも感じている。
◇◇◇
選手自身による職探しは競技面でマイナスに働くし、限界もある。
松田も「余計なことに気を使うし不安も感じる」と漏らす。
松田が活動資金に悩むことなく、スタート台に立てる時が来るか。
競泳だけでなく、国内スポーツ環境の成熟度が試されている。
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ですよね、
今までの企業頼みを、いきなり国に、個人に・・・・・等は無理。
シフトするにも時間がかかります。
経済(企業業績)に左右されるスポーツというのは、
今に始まった事では無く、過去にも危機を何だかんだと乗り越えてきた訳ですし、
まだまだ創意工夫ポイントはたくさんあるはず。
ゴールドプラン委員会の荒木田さんのマッチング・システム(アクション)に期待します。
五輪には程遠いというアマチュア選手でも、スポンサー獲得は十分可能と言い続け、
少しづつ実証させているつもりであるが、
草レベルのアマ選手も、上記オレンジ部分には着目願いたいですね。
Push型の飛込み営業で、年間500社回っても成約ゼロという選手が少なくない中で、
やはり、居る所には居るのです、未開発のスポーツ支援OK企業が。
要はマッチング次第と思います。
そのマッチングが難しいのだから、簡単に一言では言い尽くせませんが、
水面下でエージェント的な動きをしている某○○さんは、
いつも非常にニッチなマッチングを獲ってきます。
お〜、どこでそういう情報を入手したんですか?と、こちらは頭が上がらない。
マッチングというか、リサーチの嗅覚が非常に鋭い。
こういう方のアクションを現場で見ていると、
まだまだマッチング・チャンスはいくらでもあると確信できます。
雇用であれ、協賛獲得であれ、
アクション次第と言う事を証明している○○さんがいるのだから。
経済同友会・岡野氏は、企業周辺情報の宝庫と言いますか、
ある意味、マッチングのプロとなる方でしょうから、
1カンパニー1アスリート・・・成功事例がちょこちょこ生まれるのではないでしょうか。
アスリートエールでは、雇用でなく、協賛の方で、サポートを進めています。
こちらでも、今後、実例が上がっていくはずです。
TOP選手で無くても協賛は獲れる・・・
これを証明して、アマチュアでもスポンサーシップを普及させる・・・
これがmissionですし。
最後の文章は、
まさしく、ライター・堤浩一郎氏のおっしゃる通り。
全体を見渡さなければならないですよね。