http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20100621_375913.html
■概略
第78回「ル・マン24時間レース」リポート
近年ル・マン24時間レースには国産メーカーの参加がないためか、最近めっきり日本の
メディアに登場しなくなったが、改めてこのレースを考えたとき、レースとは何か、
何のためにメーカーがレースをするのかといった基本的な考えがよく分かる。
ホンダが走る実験室と称してF1の世界を選んだのはすでに遠い昔。
いまやF1は自動車レースの本分を忘れたかのようにショービジネスとなってしまった。
スポンサーカラーに塗られることはよしとしても、空力だけが命ともいわれるシャシー、
そこにはクルマの姿は見て取れない。
メーカの広告塔でしかなくなったF1からの市販車へのフィードック等、期待するほうが無理。
しかし、現在の環境問題を考えたとき、一番の課題に挙げられるのが自動車。
2006年、アウディがこのことに一石を投じた。
レーシングカーにディーゼルエンジンを搭載し、ル・マン24時間レースでいきなり優勝。
日本のディーゼル事情を考えると、あまりピンとこないかもしれないが、トルクが大きい
ことからさほどアクセルを踏まなくても加速するといったメリットを持つディーゼルエンジンは
燃費がよく、結果、環境に優しいという図式が成り立つ。
いまやヨーロッパでは完全にディーゼルエンジンが一般車の主導権を握りつつある。
実車からのフィードバック、これこそが自動車メーカーがレースをするための基本であり、
それがメーカーのイメージアップにつながる。
この考え方はル・マンのレースが行われたときから受け継がれ現在も続いている。
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モータースポーツ関係者には耳の痛い話なのでは。
レーサーも、何の為にレースをやっているの?・・・という点で、
マクロな意味を答える選手は少ないのではないだろうか?
これが常に頭の隅に入っていれば、スポンサー獲得にも影響してくる。
企画書の書き方が変わってくるから。
2輪、4輪のレーサー共、レースの意義をマクロに再考しておいてほしいです。