http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1006/09/news008.html
■概略
昨今の経済環境の中で、タレントの出演するCMが激減。またタレントのギャラも暴落。
今年2月『週刊現代』で、民放各局がタレントの番組出演料を3割以上も削減と報じている。
◇なぜ企業はタレント起用を避けるのか
不況の影響で、大手企業でも、昔と同等にCMを打つだけの十分な資金体力が無く、
高額なギャラが発生する大物タレントの起用を避け、子どもや動物を使うといった傾向。
昨今の経済状況の中で、ROI(=Return on Investment)を重点指標とする経営や
広告が広く浸透するにつれ、企業広告は、より費用に見合う「効果」を期待される。
逆に言えば、タレントのギャラ下落は、「効果」を果たすに至らないという結論に過ぎない。
売れるかどうか分からない、ギャンブル投資は控えられ、効率のよい投資が求められる
今日の状況では、「売り上げ向上につながる」タレントやCMが強く求められている。
◇広告に出演するタレントの責任とは
CM出演していた彼女が「白い薬」で逮捕され、白い頭痛薬の販売に大きな痛手。
逮捕後、「CM違約金が支払われる」との報道もあったが、単に違約金を払えばよいという
類の話ではない。違約金以上の大きなダメージが、企業には重くのしかかってくるのだ。
ソフトバンクのCMに出演するSMAPは、全員が携帯電話をソフトバンクモバイルに乗り換えた。
和田アキ子は、お茶漬けを買うなら永谷園を買う。「私に期待するスポンサー様からお金を
頂戴しているわけだから、普段の生活の中でも、その期待を裏切ることはあってはならない」
芸能人の数が多くなる一方で、企業CMの数は少なくなる時代。
広告をプロデュースする立場の人間として、私はタレントのみなさまにお伝えしたい。
CM出演している時だけでなく、普段の行動、言動そのものが問われる時代になっている。
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スポーツと関係無い話のようだが、プロ選手はもちろんのこと、
アマチュア選手にも、キッズ選手にも大きく関係する事。
サプライを受ける選手、1円でも資金を受ける選手にとって、大事な話が2つ記載されている。
1つはROI。
テレビの世界でも上記のような状況。
スポーツと関係無い、自分には関係無いと思うかもしれないが、
大きな目で見れば、CM協賛金もパーソナルスポンサーの協賛金も、企業の広告宣伝費という
金の性質、又、その目的たるや全く同じ。
全国ネットで仕掛けるテレビCMと、地域密着系でアマクラブに協賛するのでは、
直接的には比較が難しいが、大きなモノサシでは同じ事。
いずれもROIが求められる。
これまで、アマチュア選手が企業のスポンサードさせる経緯を見ると、
コネや陳情心が非常に大きいウエイトを占める。
企業にとって、仕方なくYESというコネもある。陳情から心許してYESと言うケースもある。
ただ、これからの時代は、中身で獲る事が大前提になります。
中身があって、それにコネや陳情が乗る形。
コネや陳情はベースにはなり得ない。
だから、これまでの、胸に御社のロゴを貼りますから¥1000万下さいというのは通用しない。
¥1000万の価値が無ければ企業は財布を緩めない。
¥1001万といった、プラス効果が出なければ企業はYESと言わない。
スポーツスポンサーシップの資金は、企業の余剰金を「寄付」する事ではないから。
「協賛」とはビジネスである。
故に、ROIが問われてこなかった、今までがおかしかったと言える。
不況だろうが何だろうが、これはベーシックな当たり前の事。
金が余っている世界こそ、コネやゆるい心が、結果的にスポンサーシップを湾曲させてきた。
シビアな不況下ほど、シビアにチェックさせるが、経営者としては昔も今もない。
選手は、マーケティングがわからないから等と言い訳は効かない。
当ブログでも何度も述べたが、これらは学校のテストと同じ。
解けない問題が出てきて、それは勉強していなかったからわからない・・・というのが、
テストには通用しないのと一緒。知らなかったのは自分の責任。
スポーツ・スポンサーシップの世界でも全く一緒。
どうやってアプローチするのか、企画書とは何を書くのか、どうプレゼンするのか・・・
協会も連盟も監督もコーチも先輩も教えてくれない。
ある程度、有名になれば、マネジメント会社や広告代理店に依存する事もできるが、
基本は、選手自ら情報武装しなければならない。
価格不相応な、自分がほしい額を言っても無駄。
欲しい額を積算するのではなく、効果額から逆算するようにしなくては。
胸にロゴを貼って、いくらの効果額があるのかわからない選手がアマチュアには多い。
よく計算すれば¥10万の価値しかないものを、¥1000万で売ろうとしている事に気付かない
選手が非常に多い。
これでは企業に門前払いを受けるのは当然。
10万を1000万で仮に売りきってしまったら、それは詐欺になってしまう。
だから、アマチュア選手が企業に資金を依頼する場合、
必ずROIをバックデータとして計算しておく。
¥100万頂ければ、¥200万の効果が出るはずです・・・と言えなければならない。
そうだ、細かい話をすれば、
Return on Investment ではなく、
Return on Sponsorship だから、ROSですね。
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もう1つはアスリート・コンプライアンス。
企業から1円でもスポンサードされたら、その企業のブランドを背負っていると認識するべき。
仮に選手が不祥事でも起こせば、損害賠償を請求されますよ。
契約書を良く読んだ方がいい。
それと、コンプラにも絡む話として、スポンサー企業の販促に1商品でも貢献するのは当然。
ビール会社なら、そのメーカーにシフトする。
自動車会社にスポンサードされるなら、そのメーカーの車に乗り換える。
高額商品でも低額商品でも同じこと。