スポーツ系記事ではありませんが・・・
参考に。
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■ソース
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=128562&servcode=100§code=100■概略
昨年11月、韓進グループが写真作家に5500万ウォン後援。賞金に加えて個展と写真集
出版を何の条件なしに支援。これは「メセナ」活動の一環。
メセナ(mecenat)はローマ帝国アウグストス皇帝時の政治家で詩人の
マエケナス(Maecenas)に由来。彼は最高の芸術家達の創作活動を後援。
死後にも遺産をすべて文化・芸術支援のために出した。
メセナという言葉が補償を望まない純粋な後援を象徴するようになった縁由。
補償と直間接的関連がある後援者は
パトロン(patron)と
スポンサー(sponsor)。
イタリアルネサンス発源地のフィレンチェ領主で芸術家を後援したメディッチ家が代表的
パトロン。ミケランジェロ「ダビデ」、ボッティチェリ「ビーナスの誕生」等の名作がメディッチ家の
後援で誕生。パトロンが「注文製作」のような
利得を期待し、支援したのは明らか。
スポンサーは米国で商業放送が始まった時「アドバタイザー」という意味で使われた。
スポンサーの語源がラテン語の「保証人・後援者」。商業放送局はアドバタイザーが経営を
保証してくれる人であると同時に後援者。
今はオリンピックやワールドカップなどのスポーツに後援金を掲げ、選手を支援する企業が
「スポンサー」と呼ばれる代表例。
費用を支払って広報効果をおさめようとする正当な取引。
問題は不順・陰湿な闇取引の疑いが濃いスポンサーが、スポンサーの意を否定的にした事。
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後援・寄付・協賛・支援、、、
メセナ・タニマチ・パトロン・スポンサー、、、、、
日本では、メディアの報道文章でさえ、これらをゴッチャにしている例を見ますが、
(報道機関が間違ってどうする?もちろん一部のメディアだけでしょうが)
さて、
メセナという言葉は、ビジネス面でも、今はアート系を主に使用されますね。
昔は、社会貢献活動の一環で、芸術支援を指していました。
純粋な社会活動やスポーツ支援も混同していた例もありましたが。
しかし、最近は全く聞かなくなりましたよね。
これはCSRという言葉の登場も影響しています。
企業の社会的責任は、税金を納めるだけではなく、ステークホルダー全体に影響する・・・
それは社会活動だけではなく、企業統治や情報公開やコンプラまで、
統合的に考えて、企業ブランドに繋げていかなくてはならない・・・
簡単に言うとこんな感じで、海外から始まって、
今やグローバルスタンダード。
日本でも今は常識の言葉となりました。
メセナは、CSRの一部の中の一部というポジションですね。
ここまでスタンダードになったのは、SRI(
社会的責任投資)が関与しています。
CSRは単なる、企業の自己主張やブランド対策だけではなく、
株価に直結するものですから。
(まあ、上場企業の話ですが)
例えば、寄付を例にすると、
日本では、社会活動に募金・寄付を行なう事は「美しい」慈善と捉える考えもあった。
慈善は人様に主張するものではなく、第三者に気付かれてナンボという、
心の美徳というか、あくまでも、気持ちや心の延長という意味合いが大きかった。
しかし、CSR時代は、それを格付け機関にチェックされている。
もちろん、寄付額が多いから良い、少ないからダメというのではなく、
社会コミュニケーションの一環として見られています。
結果的に、それらはポイント計算されて、それが企業のCSRへの評価となり、
SRIインデックスになるかどうか、なったらなったで、
社会活動に関心の高いエグゼクティブ層投資家にチェックされる。
だからこそ、過去、気付かれるまで主張しなかった寄付というものは、
今や、CSR報告書や様々な場面でPRする事が有利。
それは、巡り巡って、企業の株価に影響するのだから・・・
話を元に戻すと、
当ブログ読者は、耳にたこができていると思うが、
アマチュア選手の為に、念の為に繰り返し言いますと、
最低限、寄付と協賛の違いだけはよく理解して頂きたいです。
一部のアマチュア選手は、名ばかりの協賛を要請していて、
実際は見返りのない寄付を要請しているケースが多いからです。
スポンサーシップはビジネス。
明確なリターンを企業に返さなければ、それはスポンサーシップと言えません。
極端な話、寄付金ならもらいっ放しでもいい。
(もちろん、感謝という心のリターンはありますが、物的・金銭的なリターンは
求められないのが寄付。皆さんも、募金箱に寄付した場合、1000円入れたのだから
何かしらの1000円分のメリットを返せとは言わないですよね。
スポンサーシップの場合は、企業に1000円頂いたら、1000円分のメリットを
返さなくてはなりません。)
協賛金は、寄付金とは全く異なる事・・・深く認識しておくべきです。
これも繰り返し言いますが、
この原則で、スポンサーシップで100万頂いたら、
100万分の価値を返す事は理解できたと思いますが、
では、スポンサーメリットというと、多くの選手がウェアに企業ロゴを貼るだけ・・・
あなたに企業ロゴを貼ると、100万分の広告露出効果等のメリットがあるのですね?
と企業に聞かれて、答えられない選手が非常に多い。
これが問題です。
例えば、現実的な話をしますが、
マイナー競技の草レベルのアマチュア選手が社名ロゴを貼っても、
テレビ露出が無く、少ない観客に見られるだけなら、
せいぜい、その価値は3〜10万程度。
これで協賛金100万を要請したら、悪い言い方をすれば詐欺になってしまいます。
これは10万分は協賛金として、残り90万は寄付をくれ・・・と言っているのと同じ。
これじゃスポンサーシップとは言えません。
だから、ロゴ貼り以外のスポンサーメリットを作って、
100万の相当額のスポンサーメリットを企業に買って頂く形を取る事が常識。
そう、スポンサーシップはビジネスであり、
100万を下さいと言う、陳情ではダメです。
企業という御客様に対して、
自分が作る商品(スポンサーメリット)を買って頂く事なのです。
無論、スポーツには、芸術文化を育てるような、
社会活動にお金を出すような「支援心」も付いて回ります。
100%、ビジネスライクではないケースもあります。
しかし、そこに甘えていては、アマチュアスポーツの資金調達は変わりません。
アマ選手というだけで企業の門前払いを受ける、プレゼンもできない・・・
これは、企業視点で見れば当たり前です。
とにかく、金くれ金くれと言い、スポンサーメリットもろくに無いのに、
何故、御金をあげなくてはならないの?と、経営者なら当然そう思います。
過去、アマ選手に、誰も(監督もコーチも)その辺りの知識を指導しなかったから、
アマ選手は、「そういうもの」と認識し、
企業側も「その程度のもの」と深く固定認識してしまった経緯があるから、
どうせ、金くれ依頼でしょと、門前払いになってしまうのです。
だからこそ、「支援心」を狙ったスポンサーシップ依頼ではなく、
アマ選手には、キチンとビジネスライクに事を進めて頂き、
アチュアスポーツ選手もキチンと考えるようになったねと企業に思われる世界を
作らなければ、スポーツの底辺は、今後もずっと資金難で、
毎年、金の卵がスポーツを存続できずに辞めていくのが続いてしまいます。
アマ選手の皆さんの意識改革が、スポーツを変える事になります。
これ、非常に重要。
アマ選手全体を一気に変革させるのは難しい。
だからこそ、キチンとやればスポンサー獲得は可能ですよという事を、
私は、超小さい世界で伝達しているつもりです。
選手1人1人が、ああ、寄付をもらえるような「支援心」に期待しちゃダメで、
キチンとビジネスライクに交渉すれば、獲得率が上がるのだなと分かってもらう為に、
今後も当ブログ等で情報発信していくつもりです。
寄付金と協賛金の違い、、、今日、最も大事な復習でした。