ちょっとスポーツには関係ない、音楽の話ですが・・・
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■ソース
http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE100217175500322604.shtml■概略
存続の危機 “大阪センチュリー”がスポンサー募集大阪府の大幅な補助金削減で存続が危ぶまれてきた大阪センチュリー交響楽団が、
営化に向けて動き出すことになりました。
スポンサー探しには橋下知事も一役買うということですが…。
1989年設立・大阪センチュリー交響楽団は、これまで大阪府から4億円の補助金を
受けて運営されてきましたが、
橋下知事が財政再建のため補助金を4分の1に削減、再来年度には全て廃止する方針を
示し、センチュリー交響楽団は自らスポンサー探しに乗り出すが、現状は厳しいようです。
「2社ほど大阪の有力企業に打診したが、2社とも断られた」
これには橋下知事もー。
「僕自身がもうちょっと前に出ないと。理事長だけにおまかするのは失礼な話ですからね」
センチュリー交響楽団は6月頃までスポンサーを探し続けるとしていますが、
運営には4億円の協賛金や寄付が必要で、難航しそうです。
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年間4億をスポンサー頼りに・・・
スポーツだけでなく、音楽やアートも、このご時世を受けて資金調達に大変。
協賛金と寄付金は全く異なるもので、
獲得手法も異なるのは当然の事ですが、
資金調達という点では同じ。
音楽やアートでの協賛金は十分有り得ますし、寄付金を狙う事も可能。
NPO等は、寄付金メインで、協賛金はプログラムによって稀なケース。
ではスポーツは?
ほとんどが協賛金ですね。
最近は、プロでも寄付を募る募金活動をしているチームもありますが、
スポーツは、よっぽどの地域密着でなければ、寄付金は集めにくい。
寄付金には「心」「気持ち」が強く入っていますからね。
「リターン」など要らない・・・慈善等の心が優先に金が動くのが寄付金。
募金活動では、例え1円でも、そこには強烈な心が宿っている場合が多い。
しかし、協賛金は、心よりも「リターン」。
協賛金という形の動くスポンサーシップは、互いにメリットを出すビジネスですから。
ここを完全に区分して考えなくてはなりません。
スポーツで寄付金を募る場合・・・
NPO的な視点で考えると、それはテーマとして弱いですね。
何故なら、もっと深いテーマを持った分野が、「慈善」の世界では多いから。
介護・福祉・人権・貧困・ワールドピースの世界など、
尽きつめて考えれば、
同じ寄付を出すならば、少しでも深いテーマに出したいというのが、
昔から変わらぬ人間心理。
今までは協賛金が獲れたけど、
不況で、資金不足だから、寄付金もお願いしますというスポーツでは、
説得力が薄すぎます。
これは、慈善の世界を知れば知るほどに、誰でもそう思うと思いますよ。
無論、その方面の知識がある方ほどに、そう考えますし。
それに、企業の寄付市場を見た場合、
やはりスポーツテーマは弱い。
経団連1%クラブを始め、そのようなリサーチをしている所が色々ありますが、
やはり、寄付という世界は、どうしても、環境・人権・介護などに注目が集まり、
寄付をスポーツに使う企業は少ないのが現状。
(ゼロではないですが、やはりキチンとCSRに絡めたものでないとダメ)
ですから、
スポーツは、基本は協賛金を主軸に考えなければなりません。
マクロに考えればスポーツ全体を支持している方でも、
例えば地域クラブを応援しているというミクロ視点では、
個人の好き好みと捉われても仕方ない状況が出てきます。
それよりは、世界では○秒に1人の子供が栄養不足で死んでいます・・・
といった、リアルでスピードが求められる方に、「心」ある金は使われがちです。
(これは専門的な話になりますが、緊急援助と開発援助は異なる為に、
ただ単に寄付金を集めて、慈善な面で対処すればいいというものではないのですが。
例えば、アフリカ援助など、寄付金が100億集まっても無理ですよ。
政府に委ねられる半永久的な世界的課題と言えますし。
だからと言って、小口寄付を否定しているのではありません。
それはそれで、緊急援助として必要なのです。)
但し、スポーツで、寄付金を募る手法は完全NOなのかと言えば、
そうでもありません。
Cause Related Marketingならば、企業の意向で寄付金をスポーツに
集める手法も現実にはあります。
(例えば、今、バンクーバーで注目されているチーム青森カーリングでは、
カーリングバナナはトリノ五輪の時から始めていますよね。
しかも、チーム青森の活動予算の30%は地元メインの寄付金のようです。
ただ、かなりレアなケースですよ、これは。
カーリング応援自動販売機も。)
但し、このテーマになると、
企業は、ブランディングに関わってきますので、宣伝部だけでは決定できない。
社会・環境部や広報部や経営企画室等が決裁に絡んできますので、
大手企業程に、簡単にはOKが出ません。
各部署の合意が必要になり、そのテーマは、より深い分野に行く傾向があります。
ですから、ここでもスポーツという分野は弱いのですが、
それは、プランニング次第ですね。
現に、自動販売機の売上一部をスポーツチームに寄付金として出している
栃木企業も
有りますからね。
しかし、かなり小規模に行われているのが現実。
これを大きく展開する場合、よっぽどの企画力・プレゼン力、
そして、企業のブランディング効果が認められないと、
熱意・根性だけでは実現しないと思いますよ。
(私も、スポーツ以外ですが、これらの手法の交渉現場を場数踏んでいますけど)
話を記事に戻しますか。
交響楽団・・・・そうか4億も掛かるのか・・・・
スポーツ愛好者から見れば、
おっ、高いな・・・と考える方も多いと思いますが、
音楽愛好家から見れば、いやいや、それ位かかりますよという世界のはず。
金額の大小は、ここでは問わないとして、
その獲得法に着目すると、
とにかく、スポーツ同様に、協賛金である限り、投資者のメリットがないと成約しません。
熱意・根性・陳情では、協賛は難しい。
寄付なら確率が高まりますが、金額が小規模になる可能性が大きい。
(大手企業の協賛金予算=宣伝部と、寄付金予算=社会貢献部等、財布の大きさが
全く違いますからね。)
橋下知事が動けば、最初はコネで行けるかもしれません。
しかし、
コネのみで獲る協賛は弱いですからね。TOPが変われば、コネも変わります。すぐ切られますよ。
陳情のみの協賛も弱いですね。
協賛金ならば、とにかくリターン優先ですから。
(まあ、先代のコネで始めた、陳情を受けて始めた協賛を、社内では、止めたくても
止められないという企業も実際にはあるのですが・・・)
交響楽団・・・必要ですよ。
頑張って頂きたい。
スポンサーメリットに困ったら、相談に来て下さい・・・と誰か伝えて下さい。
(但し、母体が財団なので、
http://mic.e-osaka.ne.jp/bunkashinkou/ アドバイザー契約したらの話ですが(笑)。ボランティアではNOです。
大きな財団を支援する前に、小さなNPO支援という、やるべき事があるし。)