http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200911230007a.nwc
■概略
【スポーツ経営放談】帝京大経済学部教授・大坪正則
◇球団・球場一体経営に学べ
プロスポーツリーグの収入はチケット販売、球場内物品販売、テレビ放送、
マーチャンダイジング(商品化)、スポンサーシップの5つの権利の現金化に頼っている。
リーグ創設時、経営の責任は球団オーナー(経営者)が負うことが定められ、
同時に各球団に地域独占営業権を与えるフランチャイズ制度が導入された。
チケットは、経営者1人の販売に対して多数のファンが購入する「売り手市場」の下で
行われることになった。チケットを買って球場に足を運べるファンは球場周辺に住む
地元住民に限られるので、チケット販売と球場内物品販売は「地方市場」の経済行為である。
球場内での物品購入者はチケット保有者に限られるので、顧客管理の上からも
球団と球場の経営の一体化が好ましい。
しかし、日本のプロ野球では球団と球場の経営の一体化は例外的だった。
ライオンズが所沢市に移転する前まで、タイガースだけが自前の甲子園球場を自由に使えた。
だから、ソフトバンクと楽天がプロ野球界に参入する2004年末まで、
タイガースとライオンズを除く球団は、球場経営と無縁だった。
◇初年度決算で黒字
ところが、仙台市に本拠地を構えた楽天が、球場の改修費負担と引き換えに球場営業権を
取得し、球団と球場の経営の一体化を行ったところ、初年度・05年度決算で黒字。
球界を衝撃が走り、その後、マリーンズが球場の指定管理者となり、
バファローズが球場を買収するなど楽天をまねる球団が現れた。
現在パ・リーグではファイターズを除く5球団が、球団と球場の経営の一体化を実施しており、
各パ・リーグ球団はCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)やPOS(販売時点
情報管理)システムを導入して野球事業の黒字化まであと一歩の段階にまで至っている。
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当たり前だと思われていた、「球団・球場一体経営」は、
楽天がきっかけになっていたのですね。
チケットによる個人特定→CRM、One to Oneが可能だと・・・確かに。
POSが連動すれば、もっとサービスが上がるという事か。
単に、属性や個人情報を知っても意味がないから、
1歩踏み出して、その個人に、よりマーケットインできる何かしらを付加させれば、
スポーツ観戦の世界も変わるかも。
スポーツ観戦にOne to Oneかあ、面白い。
色々できそうですね。