http://adv.asahi.com/modules/keyword/index.php/content0002.html
『広告月報』2009年01月号
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
スポーツ以外に、アート・エンタメ・社会貢献活動を含めたスポンサーシップに関して、
企業がスポンサードする基本的な目的が記載されています。
@企業が、消費者の共感・応援するスポーツ・アート・エンタメ・社会貢献活動等を
支援する事で、消費者との接触機会が増加し、仲間意識・好意を持たれ易くなる。
結果、スポンサーと消費者との距離が縮まり、強い心理的きずなを作り出す。
スポンサーからのメッセージも届きやすくなる。
A企業は、スポンサード対象が持つ資産を活用した広告・プロモーション・セールス
活動を行う事で、ブランド認知向上・ロイヤルティー形成・売上げや取引の維持拡大・
インナーモチベーションアップ・社会的評判形成等の、複数のマーケティング目的を
同時に実現させることができる。
ブログ読者のアマ選手には、少しビジネスチック過ぎる言い方かもしれませんが、
企業がスポーツスポンサーになる基礎目的がここにあります。
重要なのは、ココから先の記載ですかね。
「日本では「協賛」と呼ばれる活動が行われてきた。しかし一部の先進的企業を除けば、
欧米のような高い戦略性を持って行われてきたとは言えない。多くの場合受け身的で、
協賛金の対価として保証されたもの(企業ロゴ露出や無償チケット入手等)を享受するに
留まっていた。協賛対象の資産を活用した積極的コミュニケーション(アクティベーション)
を行ったり、十分な効果把握を行ったりしない為、しばしば費用に見合う効果が十分で
ないと認識されたりしてきた。」
スポンサーシップ・アクティベーションの事が記載されていますが、
アクティベーション不足や、効果検証不足によって、協賛価格が釣り合わない・・・
アマ選手には、耳が痛い話になるでしょうが、
例えばモータスポーツで、シート確保に¥2000万掛かるとします。
そうなると、企画書には自己主張内容(プロフィール&戦績&競技紹介)だけ書いて、
最後のページに¥2000万下さいと書かれている・・・
内訳の無ければ、相手の2000万分のメリットも書かれていない。
スポンサーメリットは、マシンとスーツにロゴを貼りますと・・・
これでは企業は¥2000万を出す訳がありません。
どんなアクティベーション(ここではスポンサーメリットと訳した方がいいかな)があるのか?
それは¥2000万分あるのか?
ここが成立して、初めて成約して頂けます。
効果検証・・・マシンとスーツにロゴは、広告露出効果として¥2000万分あるのかを
明確に伝えて、そこに説得性があれば、企業もYESと言ってくれますが、
そこに説得力がない場合、とても企業は資金投資を行わないでしょう。
マシンとスーツにロゴを貼る以外にも、
こんな販促活動ができます、あんな顧客満足策ができます・・・
それを全部足すと、¥2000万分になりますと。
その根拠は・・・・・ですと。
これが、選手にも企業にもメリットを生むスポンサーシップの基本です。
企業は、ある程度、広告協賛の価値を知っているのですから、
依頼する選手サイドも、自分の提示するスポンサーメリットがいくら分なのか?
それを知っていなくてはなりません。
協賛という、企業が資金を出す行為は、寄付ではなく、ビジネスです。
選手もビジネスの土俵に乗る必要があります。