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■概略
◇スポーツ組織に名を連ねる政治家たち
「スポーツと政治は無関係だ」と考えている人がいたとしたら、それは大間違い。
スポーツは、明治時代から現在にいたるまで政治に利用され続けてきた。
そのことを端的に示しているのは、スポーツの総合統括組織の「日本体育協会」
の戦後歴代会長に政治家が名を連ねていることである。
【表1】【表2】
ほとんどが自民党議員。そのことは、重大な意味を持っていると見なければならない。
歴史的にスポーツ組織は、国策として進められた富国強兵の一端を担った事がある。
◇「麻生首相&森元首相」連合が積極的にスポーツを国策に利用
森氏は、日体協会長・日本ラグビーフットボール協会会長・JOC理事。
麻生氏は、クレー射撃とバスケットボールの会長を務める。麻生氏と森氏とが連合して
スポーツを積極的に国策に取り込んでいく方向にスポーツ界を動かす可能性もある。
◇スポーツ界よ、自立せよ!
スポーツ界は、保守政権、保守的政治家、文部科学行政などの呪縛を自ら解き放ち
自立しなければならない。自立は政治と無縁になる意味ではない。
むしろ、自立する事でスポーツ側から政治性を積極的に発揮しな
ければならない。
30年ぐらい前までは、スポーツ・体育関係者で、「平和」という言葉はタブーとされた。
保守派政治家や文科省は「平和」を口にすると「思想的に問題がある」とみなす傾向が
あったから。また、「国旗・国歌法案」の成立のためにスポーツ界が動員され、先導的な
役割さえ果たしたこともある。
戦後制定された憲法の精神である国民主権、平和主義、民主主義を実現するために
スポーツが果すべき役割は大きい。平和でなければスポーツはなりたたない、という
受け身に止まるのではなく、スポーツが平和をつくるという積極性が求められている。
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スポーツジャーナリスト・谷口源太郎氏に基本は賛成です。
スポーツと政治の関係は色濃い。
スポーツ界は政治を頼る事も必要でしょう。
しかし、頼るのではなく、両者で目標が一致する点ではより歩み寄り、
スポーツ界自ら政治力を持って交渉する位のスタンスも必要。
平和の話が書かれているが、
ちょっとこれは置いておいて、今の時代によりわかりやすく求められる
環境をテーマに話すと、
時代・社会に環境保護が常識となった今、
環境の目的と、スポーツの目的に共通項を持ち、
両者にメリットある推進を行う事も大事。
スポーツを行うには時間と場所が必要。
これを提供してくれるのは、地球環境・・・といった、少し壮大過ぎる感があるが、
それを現実的な活動体に掘り下げてアクションする事が大事。
そこに環境とスポーツの共生ができる。
もちろん、上記記事のように、ワールドピース=平和に繋げていく事も必要であろう。
戦争下ではスポーツなんて言っていられないのだから、
逆に言えば、スポーツは平和の象徴なのであろうし、
内戦状態の国に、経済面以外のアプローチとして、
文化・スポーツが寄与する事もあるであろうし。
その点、スポーツよりも音楽の方が進んでいる。
しかし、ちょっと注意が必要。
20年前のライブエイドでアーティストが280億円の募金を集めたが、
その額はアフリカが先進国に返済する債務額の1週間分だったとして、
主催者・アーティストが愕然となった・・・という話は有名。
これは、ワールドピースというよりも、人権保護の方の話だから、
微妙に異なるテーマとは言え、
スポーツに何ができるかを事前に深く研究して、アクションを起こす必要がある。
いずれにしても、スポーツは、単に楽しむもの以上に、何かしらの意味を
持たなくてはならない岐路にきていると考えられる。