http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20090421ddm003050027000c.html
■概略
クローズアップ2009:不況下のスポーツ 独立リーグ拡大 模索続く経営
◇若い選手の受け皿、独立リーグ拡大
◇収入不安定・伸び悩む観客数、模索続く経営
世界的な不況の荒波にもまれる国内のスポーツ界。企業チームの休廃部が相次ぐ中、
野球やバスケットボールのプロの独立リーグが拡大を続け、選手の受け皿に。
ただ、地域密着を目指しているものの、経営的には試行錯誤が続く。
一方、企業チームが加盟する競技団体側は危機感を募らせ、企業の負担を減らそうと、
大会簡素化などの対策に乗り出している。揺れる日本スポーツの現状を探った。
◇オフはアルバイト=野球
選手の生活は不安定だ。四国・九州ILの月給は10万〜40万円、関西独立リーグも
月給20万円プラス出来高払いだが、いずれもシーズン中のみ。
オフはアルバイトをしたり、地元で家業を手伝う選手もいる。
昨季は2リーグで計100人以上が退団した。
球団経営面でも苦闘。四国・九州ILの昨季の平均観客数は886人(前年比214人減)。
リーグ全体では4年連続で赤字の見通し。地道な努力もあり、今季は各球団が地元企業
などから集めたスポンサー収入が20〜30%増の見込み。
◇一本化に課題=バスケ
バスケットボールのbjリーグは、05年発足当時の6チームから12チームに倍増した。
地域に根ざし、娯楽性を重視した運営が浸透し、今季は数球団が黒字の可能性もある。
日本バスケットボール協会は、協会傘下の日本リーグ(JBL)を脱退して設立したbjは
無関係との立場だったが、勢力を拡大するbjは無視できない存在になった。
国際連盟も統合を求めているが、収入配分や選手契約形態など一本化への課題も多い。
◆競技団体、募る危機感
◇連盟が橋渡し役=アイスホッケー
強豪の西武が廃部となったアイスホッケーでは、日本アイスホッケー連盟が選手の
移籍の橋渡し役を担おうとしている。
◇経費軽減に知恵=社会人野球
日産自動車が今季限りで休部する社会人野球。日本野球連盟は日産の発表直後、
「制度改革委員会」を発足させ、対策を講じた。
改革委は▽中止を含む地方大会の見直し▽全国大会に出場するチームの負担軽減等
を打ち出した。一方で、全チーム参加の開会式をやめるなど経費軽減に知恵を絞る。
◇地域リーグ構想=ハンドボール
ハンドボールの男子日本リーグからはホンダが撤退を表明した。その衝撃は、協会が
温めてきた「地域リーグ構想」を再燃させた。今秋にも、日本リーグとは別に、東西地区
に分けたリーグ戦の開催を目指す方針だ。
日本リーグ機構によると、男子日本リーグのチームの経費は年約1300万〜5000万円
だが、近隣県で週末に集中開催する地域リーグなら400万円程度。
トップクラスのチームが戦う場が減り、レベル低下を懸念する声もあるが、
たとえ地域リーグでも休廃部の危機を乗り越えることが先決。
競技団体は、新しい時代の企業スポーツを模索している。
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多くの競技が危機状況にはありながら、
危機意識を高めて、色々な模索を始めています。
日本のスポーツの岐路とも言える昨今、
多角的な答えが出てくる事を望みます。
答えは1つではないので、
各チーム、各選手が、工夫ある、危機に対する乗り越えを見せてほしいですね。
特にマイナー競技は頑張ってほしい。