http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090331-00000101-mai-spo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090331-00000162-jij-spo
■概略
西武の解散は、日本のスポーツ基盤の脆弱(ぜいじゃく)さを、改めて知らされた。
西武の前身のコクドアイスホッケー部は、72年、西武グループの総帥だった
堤義明氏の決断で生まれた。
当時日本リーグを構成していた5チームのうち、福徳相互銀行が廃部を決め、
4チームに減る危機に、西武鉄道のオーナーだった堤氏が、二つ目のチームを
作ったのだ。堤氏のアイスホッケーへの思い入れの深さがわかる。
しかし、堤氏がビジネスの第一線から身を引いたことで、企業内の特別待遇は
少なくなり、ついに西武グループとアイスホッケーとの長い付き合いもピリオドを打った。
そして約3カ月間の、チームの引受先探しも不調に終わった。
選手のほとんどは北海道出身。ホームリンクのある西東京市に密着したとは言い難い。
日本製紙と釧路市民、王子製紙と苫小牧市民のような、あるいは古河電工が撤退した後、
アイスバックスを立ち上げた日光ほど、地域との一体感もない。それでも最近は夏祭りに
チームごと参加し、学校訪問も続けてきた。市民の側もチーム存続の署名活動をした。
だが、遅かった。
年間約5億円といわれるチーム経費が問題だったと会社側は説明したが、
ある西武OBは「契約選手を置かない、などの工夫をすれば、かなりの経費削減は
可能だったはず」という。チーム存続の方策を考え抜いたというよりは、「先に廃部ありき」
の方針だったのでは、と思わざるをえない。
カリスマ・オーナーの意思で誕生したチームは、親企業のトップが変わったときに、
解散の運命にあったのかもしれない。
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企業とスポーツを考える題材となるアイスホッケー西武問題ですが、
上記記事には、色々考えさせられます。
他の企業と状況が違う点は、
西武(コクド)という企業がアイスホッケー部を作ったのではなく、
堤氏が作ったという事でしょうか。
確かにワンマン経営者の企業は多いものですし、
鶴の一声で、広告宣伝費も協賛費も、経費はどうにでもなる。
悪い面ばかりが報道されるが、
当時は全ての選手から感謝の意が集まった事だろうし、
ここまで長く(長いのか?短いのか?)維持できたのを、逆に拍手するべき
なのかもしれない(その判断は誰にもつけられないが)。
が、気になるのは、最終段階での対応。
署名活動も公開質問状も出ている中で、
例え設立当初とスタッフが違ったとしても、
現状のファン相手に不確かな対応はまずい。
今後、全てのスポーツのファンは、このような観点
(そのチームのCSR性・コンプラ性)をチェックしてから
応援する位の監査力が必要になるのかもしれない。