http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2009020600950
■概略
バンクーバー冬季五輪の開幕まで12日であと1年。
大会に大きな影響を及ぼしているのが、全世界を巻き込む不況。
スポンサーの撤退や大会運営費の肥大が懸念される中、計画通りに開催できるか。
【不況】
カナダ国内の五輪協賛社「ナショナル・パートナーズ」の「GMカナダ」が撤退。
五輪スポンサーの在り方は曲がり角に来た。
経営難に揺れる各企業にとって、五輪を協賛する余裕はない。
88年からIOCスポンサーを務めてきた米写真用品大手イーストマン・コダックは、
昨年の北京五輪を最後に撤退。老舗スポンサー降板は他社にも大きな影響を与える。
IOCトップスポンサーにランクされる米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソンも、
今年から4年間の契約を更新しなかった。
今、選手村建設をめぐってバンクーバー市は揺れている。昨年、米国ファンド会社が
建設を請け負う会社への融資をストップ。市が市民に伏せたまま、約74億円の融資を
水面下で決めてしまった。これが暴露され、市長選の結果を左右する事態になった。
また、大会組織委員会はウィスラーに設ける予定だった表彰式専用の会場を、
運営費の増大で断念。各競技会場で表彰式をそれぞれ行うことに変更。
カナダにとって、五輪といえば苦い思いがある。
モントリオール夏季大会は膨大な赤字に終わり、以降何十年にもわたって公費で穴埋め
され市民を苦しめた。この教訓から、84年ロサンゼルス五輪で組織委員長を務めた
ユベロス氏がテレビ放映権料とスポンサー料の獲得を進め、商業主義路線の先べんを
つけた。これを機に、サマランチ前IOC会長の下、五輪は大きく変わった。
期待と不安が交錯する中、1年後に幕が開く。
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五輪に関しては、色々光と影があると思いますが、
今年以降の開催は、まさしくこれまでとは別格で考えないといけないのでしょう。
金が回らない。
スポーツと金の関係は、本来不必要。
人と人が競技で戦う事に金など必要なし。
オリンピック(IOC)はその思考の最高機関であったはずです。
ところがどうでしょう。
スポーツはいつの間にかビジネスへと変貌。
やる者、みる者があれば需要供給原理から金が動くのはわかるし、
突き詰めていけば、プロは職業として、報酬を得なければ生活できない。
資本主義下、そこに生まれる競争原理はまさしくビジネス。
しかしながら、そこには「程」と言うか、「バランス」というものがありますよね。
異常高騰させた「ツケ」が回ってきたのでしょうか。
見る者が多くなるほどに放映権料は高騰し、
企業が好調なら、広告活用料は争いの中で高騰する。
企業が不調なら、広告料(協賛)カットが生まれ、
放映権料に影響する。
ここまで肥大化したビジネスなのだから、
それはビジネスで解決するしかないですよね。
このように、金=協賛金と捉えれば、
草スポーツレベルのアマチュア選手であろうと、
上を見るには金が必要。
時給900円以下のアルバイトで生計を立てながらも
競技を極めようとする選手を多く見てきた。
パーソナルスポンサーが必須で、
それが掴めなければ、もう生活がまかなえずに、
競技を辞めざるを得ないと言う。
もう少し頑張ればプロに届く、
もう少し頑張れば自立できる・・・・というアマ選手は多いのが事実。
そういう状況はあまり報道されないから、
一般の方々にあまり知られていない。
私は選手の資金調達サポートを主業にしようと考えているが、
その経緯は、地べたで這い蹲りながらも、
資金不足で競技を断念した選手を多く見てきたというのも理由の1つ。
金儲けの為に始めた訳ではない。
金儲けを狙うなら、最初からアマ選手をサポートすること等、職業にしないし。
五輪ビジネスとは一線を画すものと言わせて頂きます。